J.J.エイブラムス『スター・ウォーズ:エピソード8』の脚本が素晴らしすぎて、監督しないことを後悔していると語る。

『スター・ウォーズ:フォースの覚醒』は、アメリカ国内ですでに7億4千万ドルの興行成績を獲得。これまで史上最高の興行成績を獲得している『アバター』の記録は7億6千万ドルなので、来週には史上最高を記録すると言われている。


世界的にもすでに現在歴代6位。上には、『アバター』、『タイタニック』、『ジュラシック・ワールド』、『アベンジャーズ』、『ワイルド・スピードSKY MISSION』という強豪な作品が並んでいるが、アメリカでは『アバター』を抜く勢いなので、世界的にもまだまだ延びていくだろう。


しかし、そういう興行成績で大成功を収める以前に、監督のJ.J.エイブラムスが、『フォースの覚醒』の続編にあたる『スター・ウォーズ:エピソード8』の監督を自分がしないことを後悔している、と語ったとワシントンポスト紙が報じている。
https://www.washingtonpost.com/news/comic-riffs/wp/2015/12/22/why-j-j-abrams-now-regrets-deboarding-the-star-wars-chair-before-episode-viii/




これは、J.J.の長年の親友であり、『フォースの覚醒』にも、X-WingのパイロットSnap Wexleyを演じているグレッグ・グランバーグが語ったものだ。


彼によると「彼は脚本を読んだ後、これまでに彼が絶対に絶対に口にしたことがないようことを言ったんだ。『脚本があまりに素晴らしすぎて、この作品を自分が監督しないことを後悔している』とね。僕はこれまでに彼が後悔しているのを聞いたことがない。たぶん1度だけ、『ロスト』でデイモン・リンデロフが書いた回について言った記憶があるけど、でも、それ以外では、彼が後悔を口にしたことなんてこと一度もなかったんだ」。


脚本はすでに完成していて、それを読んだデイジー・リドリーも、「本当に素晴らしいわ」と語っている。まあ主役が、素晴らしい以外は言わないと思うけど。


さらに、ローレンス・カスダン(脚本)がLA タイムズ紙に語ったところによると、「これまでの作品とはすごく違ったものになるよ」ということ。
http://www.latimes.com/entertainment/herocomplex/la-ca-hc-star-wars-lawrence-kasdan-20151206-story.html


「(監督/脚本の)ライアン・ジョンソンは僕の友達でもあるんだけど、彼はすごく奇妙な作品を作ると思う。もし、ライアンの作品をこれまで観たことがある人なら分かると思う。彼が作る『スター・ウォーズ』は、これまで誰も観たことがないような『スター・ウォーズ』になると思う。それに、J.J.とライアンとコリン(・トロヴォロウ/『エピソード9』監督)は、3人ともそれぞれまったく違うからね。この3本は、『スター・ウォーズ』のオリジナルをその基盤にしながらも、それぞれまったく違う作品になると思う。さらに、フィル・ロードとクリス・ミラーが、ハン・ソロの映画を作るわけだしね。それがどんなことになるのか想像も付かない!それを書くのは僕なんだけどね」。


また、悪役としてすでに出演が決定しているデル・トロがエンパイア誌に語ったところによると、
http://www.empireonline.com/movies/news/benicio-del-toro-talks-star-wars-episode-viii/


「ライアン・ジョンソンは、クールな現実味のあるSF映画を作ると思うよ。僕は『ルーパー』も他の作品も大好きなんだよね。彼と『スター・ウォーズ』について話し合うのが大好きなんだ。『スター・ウォーズ』は、彼を雇ったことで、このシリーズに、新たな才能というステロイドを注入したと思う」。


ライアン・ジョンソン(『Looper/ルーパー』)は、『エピソード8』の脚本、監督を務める他、『エピソード9』(2019年5月24日公開予定)の物語も書くことになっている。『9』の監督は、コリン・トロヴォロウ(『ジュラシック・ワールド』)だ。ジョンソンが発表された時は、アメリカ中が驚いたが、「現在アメリカの若手で最も才能があり、ユニークなビジョンを持った監督」と評価されている監督なので、その決断には文句なしというのみならず、前向きで興奮するような起用だ、というのが全体的な反応。


以下『エピソード8』について分かっている情報まとめ。


●公開:2017年5月26日


●監督/脚本:ライアン・ジョンソン


●出演:プロデューサーのキャサリン・ケネディによると、『フォースの覚醒』のキャストほぼ全員出演と数人の新キャスト。悪役は、ベネチオ・デル・トロが決定している。


●エグゼクティブ・プロデューサー:J.J.エイブラムス


ついでに、カスダンが語っているスピンオフについて。


●スピンオフ(10年間で少なくとも3本作られる予定)
1) 2016年12月26日公開『ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリー』
監督:ギャレス・エドワーズ(『GODZILLAゴジラ』)
脚本:ゲイリー・ウィッタ(『ザ・ウォーカー』)、クリス・ワイツ(『アバウト・ア・ボーイ』)
出演:フェリシティ・ジョーンズ、マッツ・ミケルセン、ディエゴ・ルナなど。
内容:『スター・ウォーズ・アンソロジー』シリーズの1作目。『エピソード3』と『4』の間で、反乱同盟軍兵士が主人公。デス・スターの設計図の強奪任務を遂行について。
ちなみに、『ローグ・ワン』は、アメリカの映画チケットサイトのアンケート調査の結果、2016年一番期待されている映画に選ばれている。
http://variety.com/2016/film/news/star-wars-rogue-one-2016-anticipated-movies-1201670942/


2)2018年公開(?)『タイトル未定ハン・ソロ映画』
監督:フィル・ロード+クリストファー・ミラー(『LEGOムービー』)
脚本:ローレンス・カスダンとその息子のジョン・カスダン
内容:『エピソード4』で登場する前の若きハン・ソロが主人公。その生い立ちについて。


3)ボバ・フェットについての映画もジョシュ・トランク(『ファンタスティック・フォー』)が監督することが決定していたが、解雇されている。この映画については現在未定。


●今後のスケジュールをまとめると。


2016年『ローグ・ワン』
2017年『エピソード8』
2018年『ハン・ソロ』
2019年『エピソード9』


順調に完成すれば、5年連続毎年『スター・ウォーズ』が観られる予定だ。
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