ジョージ・ルーカス、ディズニーに謝罪+新『スター・ウォーズ』の「レトロ」な方向性への複雑な心境を語る映像。

ジョージ・ルーカス、ディズニーに謝罪+新『スター・ウォーズ』の「レトロ」な方向性への複雑な心境を語る映像。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は世界的に記録的な興行成績を獲得し、現時点(1月3日)では、アメリカ国内ですでに『タイタニック』を抜き、史上2位の記録! 上にいるのは『アバター』のみだ。世界的にも、現在史上7位という結果だ。
http://www.boxofficemojo.com/alltime/world/


しかし、世界で唯一(?)、その作品に対して複雑な心境を抱いている人がいる。他でもないジョージ・ルーカスだ。


アメリカでクリスマスイブに放送されたトーク番組”チャーリー・ローズ”での発言が現在世界を駆け巡っている。ディズニーに『スター・ウォーズ』を、2012年に40.5億ドルで売ったことを、「僕は、子供達(『スター・ウォーズ』)を売ってしまったんだ。奴隷(または売春)としてね」と語ったのだ。この言葉遣いはやはり間違っているとしか言いようがなく、すぐに謝罪した。


http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-35209648




「不適切な発言をしてしまった」「会社に対しては、多大なる敬意を持っている」「普段は、自分の感情をはっきりとさせるための声明文を発表したりはしないのだけど、ディズニーのフランチャイズと新作の方向性には素晴らしいと思っているので、今回は声明文を出すのが大事だと思った」ということだ。間違いなく言い過ぎたと思ったのだろう。


しかし、この”チャーリー・ローズ”のインタビューでは、その不適切と思われる発言をのぞくと、ジョージ・ルーカスの新『スター・ウォーズ』へのかなり正直な心境が語られている。新『スター・ウォーズ』を「レトロ」にしたくなかったなど、大変興味深い内容なのだ。これは、常に前進したい思っているクリエイターとファンを喜ばせるエンターテイメントの狭間で、『スター・ウォーズ』のみならず、ミュージシャンなども常に直面する問題だと思う。なので紹介したいと思う。


映像の一部はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=O8hQVlRgFlU


内容以下抜粋。


●『スター・ウォーズ』の制作に関わらなかった理由について。
ジョージ・ルーカスは、ディズニーに売る前に、自ら『スター・ウォーズ』の新作の制作を始めていたそうだ。「作家を雇って物語を書き始めていたんだ」。しかし「彼らは、僕の物語を読んで、『私たちはファンのための映画が作りたいのです』と言ったんだ。だけど、僕は、しっかりと物語が語りたかった。(オリジナルで)始まった場所から、どこへ行ったのか、ということをね。それは、世代についてであり、父と息子、祖父の間にある問題についてであり、つまり、家族のソープオペラとでもいうものなんだ。僕は、”スペース・オペラ”と呼んでいるわけだけど。究極的には『スター・ウォーズ』は、家族の問題について描いた作品なんだ。スペースシップについての映画じゃないんだ」


「だけど、彼らが作りたかったのは、レトロ映画だった。でも、僕はそれは作りたくなかったんだ。というのも、僕はこれまでの映画を、すべてを違う作品にしようと一生懸命頑張ったから。それぞれ違うプラネットを舞台にしたし、違うスペースシップを登場させたし、何かを必ず新しくしようとした」


「だけど、彼らは僕の書いたものは使わないと決定し、自分達で作ることにした。だから、僕は『分かったよ』と言ったんだ。元々彼らは、僕に関わって欲しいとは思っていなかったからね。僕が少しでも関われば、間違いなく問題を起こすことが自分でも分かっていた。彼らは僕が作りたいものを作らないわけだから。それをコントロールする力も僕はもう持っていないわけだし。だから、僕は去って、彼らに好きな作品を作ってもらうことにしたんだ。それで、そこからは、人生における、非常にシンプルな決まりを守るようにした。人と別れた時は、ルール1、電話はもうしない。ルール2は、家の前まで車で行って、何をしているのかのぞいたりしない。ルール3、その人がいる近所のコーヒー屋さんに突然現れたりしない。そんなことをしないで、きっぱり忘れて、前進するということ。そんなことをすれば、傷を再び開けるようなもので、自分にとってもより辛いことになるだけだから。だから、それを忘れなくてはいけない。だけどそれは、本当に本当に本当に本当に難しいことだった。


でも、ここで試合は終わりだ。前進しなくてはいけない、と言い聞かせるしかなかった。だけど、自分の体のすべてが、『そんなことしてはいけない。できない』って言うんだよね。だって、僕の子供だからね。それを愛しているし、僕が作ったんだし……。だけど、僕は子供達を売ってしまったんだ。奴隷(売春)としてね」


●会社を売ることにした理由について。
会社を売ることにした理由のひとつは、自分の映画作りへの興味が変わったから、ということ。より実験的なことがしたくなった。だけど、そういう作品を作ると、会社と従業員達を健全に運営していけないから、ということ。


●ハリウッドで監督をする不自由さ。
「ソ連の映画監督達のほうがハリウッドの監督より自由を持っているように思う。ハリウッドでは、非常に狭い商業的な成功に固執しなくてはいけないから」。
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