テイラーがケシャに2900万円寄付。ガガ、アリアナ、ロードなど”セクハラ”プロデューサー裁判判決を受けてケシャ支援

テイラーがケシャに2900万円寄付。ガガ、アリアナ、ロードなど”セクハラ”プロデューサー裁判判決を受けてケシャ支援

ケシャが、プロデューサーのDr. Lukeにレイプされた他、過去10年間に肉体的、精神的な虐待を受けてきたことを理由に、最高裁でソニーとのレコード契約を切るための訴えを行った。しかし、先週金曜日にNYの最高裁は、ケシャの訴えに反して、レコード契約は切れないと判決を下した。それを受けて、アーティスト達が一斉に支援のコメントを送っている。
http://www.nytimes.com/2016/02/23/arts/music/kesha-taylor-swift.html

中でもテイラー・スウィフトは、裁判をしている段階から、裁判にかかる経費をサポートしたいと言って、なんと250,000ドル(約2900万円)の寄付をしたいという。ケシャの母親がツイートで明かしている。テイラーはB.o.Bの"Both Of Us"で、Dr.Lukeと曲を作ったことがあるが、直接のコメントは出していない。
https://twitter.com/grannywrapper/status/701609319758958592

それ以外にも、レディー・ガガは、「世界中の人がケシャを愛しているわ。私はあなたの勇気に感動し尊敬しているから」とツイート。
https://twitter.com/ladygaga/status/700813758067830786

アリアナ・グランデは、「ケシャのことを思っているわ」とツイート。
https://twitter.com/ArianaGrande/status/700813225755971584

また、Dr. Lukeと仕事し、"シンス・ユー・ビーン・ゴーン"などヒット曲を生みだしているケリー・クラークソンは、「あの人について何も良いことが言えないから何も言わないようにしているの。だから、これが私のDr. Lukeへのコメント」とツイート。はっきり言わずして、嫌な人だということを言っている。
https://twitter.com/kelly_clarkson/status/700804809499271168

これは、ベスト・コーストのツイートへの返答として書いたもので、ベスト・コーストは、「これってマジでクソだわ」とツイート。続けて「もしケシャのことが、大きな問題だと思えないのだとしたら、あなたも問題の一部よ。だから私も主張したのよ」と。
https://twitter.com/BestCoast/status/700795204706512896

ベスト・コーストも少し前に、宣伝会社の男性にセクハラをされたことを告白し、ダーティ・プロジェクターズのアンバーも同様の発言をした。その後多くのバンドが、その宣伝会社はもう二度と使わないと宣言していた。

グライムスも、最新作『アート・エンジェルズ』を作る時に、当初一緒に仕事したプロデューサーにまるでそれが当たり前かのようにセクハラされ、それにムカついたこともあり、結局自分で機材の使い方なども全部覚えて最後までひとりでプロデュースした。それについては新作の中で歌われている。彼女も、「ケシャに同様するわ。最悪よ」とツイートしている。
https://twitter.com/Grimezsz/status/700996585249968128

現在ケシャのファンを中心に#Freekesha運動が起きているが、#Free と言えば、#Freefiona運動。以前ソニーが、フィオナ・アップルのレコードが仕上がっているのにお蔵入りしているという噂が流れ、運動を起こしたもの。その後インタビューした時に、フィオナは「ファンがそんなことをしてくれて心から感動した」と言っていた。そのフィオナが、#Freekeshaを支援している。コメディアンのマーガレット・チョーのインスタグラムに写真をアップ。
https://www.instagram.com/p/BCDnSkltQps/?taken-by=margaret_cho

「ケシャ。私もあなたのためにめちゃくちゃ頭にきているわ。彼らは間違っているもの。本当に酷いと思う」と。

マイリー・サイラスは、Dr. Lukeと仕事したことがあるので直接言えないからか、このフィオナの写真をインスタにアップしている。
https://www.instagram.com/p/BCEv7ZgwzBg/?taken-by=mileycyrus

ロードは、「トラウマになるような、ものすごく不公平な扱いを受けたケシャを支援するわ。みんなで彼女に良い気を送りましょう」とツイート。
https://twitter.com/lorde/status/700792372385308672

Haim, リリー・アレンなども続々ツイート。なぜか女性アーティストだけなのも気になるが。
https://twitter.com/HAIMtheband?ref_src=twsrc%5Etfw
https://twitter.com/lilyallen/status/700744394371166209

ケシャは、Dr. Lukeのレーベルでソニーに傘下であるKemosabeとあと6枚も契約があるらしく、しかもそれぞれのアルバムでDr. Lukeが少なくとも6曲はプロデュースしなくてはいけないことになっているらしい。この契約が切れないと、ミュージシャンとして何の活動もしてはいけないのだということ。Dr. Lukeのスポークスマンは、「ケシャは自分の契約を有利にしようとして、間違った裁判を行った」とし、この結果は彼女自身のまいた種というようなコメントを出している。
http://www.hollywoodreporter.com/thr-esq/kesha-warns-her-career-will-825685

ケシャの訴えによると、Dr. Lukeはケシャに薬を飲ませ、レイプしたということ。またDr. Luke側はそんなことはなかったと逆にケシャを訴えている。
http://www.billboard.com/articles/business/6281722/kesha-sexual-assault-lawsuit-text-dr-luke

話は少し逸れるが、去年ハリウッドでは、ソニー・ピクチャーズのEメール・リークによって、同じ映画で同じくらいの実力と人気があっても、女優のほうがギャラが少ないことが判明。ジェニファー・ローレンスがそれに対する抗議の公開文を書いて多くの賛同を得ていた。ジェニファー・ローレンスのような今一番人気がある女優が言ったから意味があったわけだが。
http://www.rollingstone.com/culture/news/jennifer-lawrence-highlights-wage-inequality-in-lena-dunham-newsletter-20151013

エンターテイメント界において当たり前のように行われてきた女性差別、不当な扱いに対して、若いアーティスト達が勇気を持って語っている時代であるように思う。

Dr. Lukeは、ケシャの『アニマル』などをプロデュースした他、ケイティ・ペリーの”キス・ア・ガール”や、マイリー・サイラスの”パーティー・イン・ザ・USA”、ブリトニー・スピアーズから、アヴリル・ラヴィーン、ワン・ダイレクション、マルーン5など数々のヒット曲をプロデュース。ウィーザーも、”アイム・ユア・ダディ”、”ゲット・ミー・サム”で共作している。
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする