アメリカで再び黒人が警察に撃たれて死亡。トム・モレロ怒り。ビヨンセが「私たちを殺すのを止めて、と要求するべき」と公開文書


バトンルージュで、黒人が白人警官に撃たれ亡くなりアメリカ中が激怒し、困惑したが、続けて今度はミネソタ州のセントポール郊外で黒人が警察に殺されるという事件があった。

Philando Castileさんは、車のランプが壊れていたため警察に尋問されたそう。しかし、同乗していたガールフレンドによると、彼はまず手を上げるよう言われので、手を上げた。その後、彼は「銃は持っているが、これは登録された合法の銃だ」と語ったという。そして警官に「免許書を見せろ」と言われたので、「免許証を取ります」と言いながら、ポケットに手を入れようとした瞬間に4発撃たれ亡くなったという。ガールフレンドは彼について、「彼は最も静かな大人しい人で、犯罪歴もなく、誰からも愛される人だった。彼は、“俺を撃ってくれ”というような行動は何もしなかった」と主張している。さらに車の後部座席には4歳の娘が座っていたという。ガールフレンドは、彼が殺された直後の現場をFacebookでライブストリームしている。その悲惨な映像はここにアップされている。閲覧注意。
https://www.facebook.com/100007611243538/videos/1690073837922975/

2件も続けて悲惨な事件が起きたため、トム・モレロもツイート。
「警察による黒人の殺人は、野球やアップル・パイと同じくらい“アメリカ”的だ。
それは、彼らが『いつも』してきたことで、『さらに』これからも続くだろう。
俺達が阻止しない限り」。

オバマ大統領も、「これは黒人の問題ではない。『アメリカの』問題として受けとめるべきだ」と語っている。

さらに、ビヨンセも『フリーダム』と題し、「私たちを殺すのを止めてと要求するべき」と長い公開文書をウェブサイトに掲載している。
http://www.beyonce.com/freedom/

「私たちのコミュニティで、若い男性や女性が殺されることに、もういい加減本当に頭にきている。
私たちが、立ち上がって『私たちを殺すのを止めて』と要求しなくてはいけない。

同情はいらない。
すべての人に命を尊重してもらわなくてはいけない。

私たちはコミュニティとして立ち上がり、本来私たちを守るべき人達が、殺人を犯し、暴力的な行為をしているのに何の刑罰も与えられないことと戦うべきだ。

命が奪われ続けることに絶望的になり、希望を失うが、私たちは次世代の権利のために、神を信じる次世代の男女のために、戦っているのだと信じなくてはいけない。

これは人間のための戦いだ。人種も、宗教も、性別も関係ない。軽視されていると感じる人や、自由のため、人権のために戦っているすべての人にとっての戦いなのだ。

私たちは、すべての警官に嘆願しているわけではない。命の価値を見誤っている人にお願いしているのだ。白人以外の人達、マイノリティの人達の戦いは、もう終らせなくてはいけない。

恐怖は言い訳にはならない。嫌悪が勝つことはない。

私たちはみんな、怒りやフラストレーションを行動に変える力を持っている。私たちの声を有効に使い、自分たちの区域の政治家に連絡を取り、社会的、法律的な変化を要求するべきだ。

Alton SterlingとPhilando Castileの家族の皆さんのために祈りを捧げつつ、私たちのコミュニティでいつまでも続く不正な行為が終焉することを祈る。

地域の政治家に連絡をするように。あなたの声は必ず届くから。

ビヨンセ」
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