マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5]

  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - TIFF

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  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - RC Alberto E. Rodriguez Getty Images/TIFF

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  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - George Pimentel Wire Images/TIFF

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  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - RC Alberto E. Rodriguez Getty Images/TIFF

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  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - TIFF
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  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - RC Alberto E. Rodriguez Getty Images/TIFF
  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - George Pimentel Wire Images/TIFF
  • マーゴット・ロビーのトーニャ・ハーディング、エマ・ストーンのビリー・ジーン・キング、ジェシカ・チャステインの”ポーカー・プリンセス”。女優達の演じる戦う女性像がカッコ良い。[トロント映画祭5] - RC Alberto E. Rodriguez Getty Images/TIFF
今年トロント映画祭で公開された女優達が演じる実在の人物達が、それぞれにカッ飛んでいてカッコ良かった。

1)『I, Tonya』
まずなんと言っても個人的に一番面白いと思ったのは、そして映画祭の中でも評判が良かった作品は、マーゴット・ロビーがトーニャ・ハーディングを演じた"I, Tonya”だ。現在30代以下の人はあまり馴染みがないかもしれないが、1994年のリルハンメルオリンピック選考会で起きた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」は、世界で衝撃が走った出来事だった。何しろ、フィギュアスケートで、オリンピック出場をかけた選手ナンシー・ケリガンが襲われ、そのライバルであるトーニャ・ハーディングが犯人として疑われたのだから。

この映画では、世界の悪者となったトーニャ・ハーディングの知られざる人生をダーク・コメディのように笑える内容で描いていて最高なのだ。

いわゆる”ホワイト・トラッシュ”と言えるような暮らしをしていた彼女は、幼い時に父親が家を出て行ってしまうし、母親は鬼のようだし、夫はDVだし、他に選択肢がない生活を送っている。オリンピックに出演する程の才能があるのに、衣装を自分で縫っていたりする。しかし審査員にはそれを「品がない」と言われてしまう。この作品の凄いところは、それを同情的に描くわけでもなく、彼女を正当化するわけでもない。終始絶妙なバランスのダーク・コメディとして描き切っているところ。そして最後に、観客にどう思います?と問いかけてくるような作品なのだ。

マーゴット・ロビーは、スコセッシ監督の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で大ブレイクして以来、『スーサイド・スクワッド』での演技も弾けていたが、今作でのトーニャ・ハーディング役も、難しいさじ加減を絶妙な案配で演じていて、彼女の演技力を改めて見直してしまう。また、鬼の母親を演じたアリソン・ジャニーは、あまりに面白くて、オスカーノミネーション確実と言ってしまいたいくらいの強烈さだった。

2)『Battle of Sexes』
エマ・ストーンがテニス界のクイーン、ビリー・ジーン・キングを演じ、スティーヴ・カレルが、国際テニス殿堂入りを果たしたボビー・リッグスを演じ、1967年にふたりの間で行われた試合、TVでも中継される大騒ぎとなった”性別間の戦い”を映画化したスポーツものコメディ。

この内容が正に”今”だと思ったのは、ビリー・ジーン・キングが、ボビー・リッグスと戦うことになったのは、テニス界において、男女の格差が激しすぎること。男女の賞金格差がありすぎたし、協会理事達の女性差別発言が、あまりに堂々としているのだ。映画を観る限りでは、世界ランキング1位のビリー・ジーン・キングに対してですら「女は料理を作って洗濯していろ」という態度。現在、トランプ政権で、女性の権利を剥奪しようという動きがある中で、今にも通じるテーマだし、そのために戦ったビリー・ジーン・キングの言葉がいちいち心に突き刺さる。

ビリー・ジーン・キングとボビー・リッグスが対決の前に記者会見をするシーンがあるのだけど、それはほとんどヒラリーとトランプの記者会見にも思えたくらいだった。

また、ここでは、ビリー・ジーン・キングは結婚していたものの、女性の恋人ができる過程も描かれている。エマ・ストーンと恋人を演じるアンドレア・ライズボローの演技が素晴らしくて、ふたりの恋愛物語にも共感してしまうのだ。

エマ・ストーンは、『ラ・ラ・ランド』のオスカー受賞直後の作品で注目される中、引き続きの名演を見せている。また、興味深いのは彼女自身が、2017年にハリウッドでギャラが高かった女優の1位に選ばれながらも、男優の1位だったマーク・ウォルバーグとの格差が問題となっていること。エマ・ストーンは、2600万ドルで、マーク・ウォルバーグは、6800万ドルだったのだ。なので彼女にとっても、正に今の物語なのだ。映画の中では、スティーヴ・カレルの演じるボビー・リッグスにも同情できるようになっているところは、ジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリス監督(『リトル・ミス・サンシャイン』)の手腕だと思う。

予告編はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=o5ykcuAS1F4

3)『Molly's Game』
『アー・フュー・グッドメン』から、『ソーシャル・ネットワーク』などその脚本では天才的な才能を発揮してきたアーロン・ソーキンの万を持しての初監督作。物語は、実話で、オリンピックでスキー選手を目指していたモリー・ブルームがケガで挫折した後、ハリウッド俳優や、スポーツ選手、ウォール街の超金持ちなどだけを相手に高額のポーカーを仕切る”ポーカー・プリンセス”となり大成功するというもの。しかも、わずか26歳で、FBIのターゲットになってしまう話しだ。

モーリーを演じるのが、強い女を演じさせたら世界一のジェシカ・チャステインだ。アーロン・ソーキンが得意とする、激しい会話のやり取りの中で、人間の心理が浮かび上がる犯罪もののドラマ。醍醐味は、ポーカーという男社会の中で、彼女がいかにして女性としてサバイバルできたのか?その危うさ、賢さ、そして正しさに、観ていてハラハラドキドキする痛快な物語として描かれているところだ。

ハリウッドにおいては、女性の権利のために積極的に戦っているジェシカ・チャステインは、「現代社会の中で、女性にとって、成功するということは何を意味するのか? 男性を従えるためには、女性は”男”にならなくてはいけないのか?が描かれていると思ったから出演したかった。それを今のアメリカで問いかけるのは非常に面白いと思った」と語っていたのが印象的だった。

予告編はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=R88EnXv7Swc

余談だが、モデルとなったモーリーがTVに出ていて、ポーカーにやってきた人物、レオナルド・ディカプリオやトビー・マグワイアなどについて語っていたのだけど、トビーは、彼女をいじめたらしく、一番気前良くチップをくれたのは、ベン・アフレックだ、と言っていたのが面白かった(笑)。
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