フー・ファイターズが、テイラー・ホーキンスが亡くなって初の単独ツアーを発表。デイヴさんは雪が降ったカリフォルニア州で450人分のバーベキューを24時間以上ボランティアで作る。

フー・ファイターズが、テイラー・ホーキンスが亡くなって初の単独ツアーを発表。デイヴさんは雪が降ったカリフォルニア州で450人分のバーベキューを24時間以上ボランティアで作る。 - pic by CHARLES REAGAN for LOLLAPALOOZA 2021pic by CHARLES REAGAN for LOLLAPALOOZA 2021

A)フー・ファイターズが、テイラー・ホーキンスが亡くなって初となる単独ツアーを発表した。

初日は5月24日ニュー・ハンプシャー州で開催。

バンドはそれ以前に、フジロックからボナルーを含むフェスでのヘッドラインをいくつも発表していて、5月24日のニュー・ハンプシャー州のライブのすぐ後に、5月26日にはボストンのフェスでヘッドラインがある。

https://foofighters.com/tour-dates/

そこからヨーロッパのフェスにも出演し、アメリカに戻って、フェスの合間に単独ツアーを行って流れを止めずに最高の状態で(*と予想)、フジロックに向かう。

今回発表された単独ツアーで何より見所なのは、テイラー・ホーキンスが亡くなった後のドラムがどうなったのか?ということだ。

ただ、前も書いたけど、いきなりニュー・ハンプシャーの2万人キャパの会場で始めるかな?という疑問もある。LAのクラブなどでライブ当日に発表して再始動のライブをやったりするんじゃないだろうか? 引き続き注目だ。


B)テイラー・ホーキンスが亡くなった後、どのようなバンドになるのかを語るツイート。
バンドはテイラー・ホーキンスの誕生日に「お前がいなくてめちゃくちゃ寂しい」とツイートしていた。

また、去年の12月31日はバンドが今後も続いていくことを表明していた。

「バンドにとって最も困難で悲しい年を終えるにあたり、俺たちの愛する人、大事にする人達、それから、もう亡くなってしまった俺たちが愛する人達にどれだけ感謝しているか言っておきたい。

フー・ファイターズは27年前に、音楽の癒す力と人生が続いていくんだということを象徴するために結成された。そしてこの27年間というもの俺たちのファンは素晴らしい世界中のコミュニティを作り上げてくれた。それは、どんなに暗い時でも一緒に乗り越えられるような支え合える場所だ。また、俺たちの喜びも、痛みも、希望も、恐怖も、分かち合える場所であり、また音楽を通して、人生のコーラスに一緒に参加できるような場所だった。

しかし、テイラーが亡くなった今、俺たちはこれまでと同じバンドには2度と戻れない。

そしてテイラーなしで俺たちは、これから違うバンドになって進んでいくんだということも分かっている。

それから分かっているのは、君たちファンはーーテイラーが君たちにとって意味があったのと同じくらい、テイラーにとっても君たちは意味があったということ。

俺たちが次に会う時はーー絶対にすぐに会えるけどーー、テイラーは毎晩スピリットとなって、俺たちと一緒にそこにいるから」

フジロックを観ている時にこれを思い出してみてください(涙)。


C)デイヴ・グロールが相変わらず良い人。

カリフォルニア州でいきなり雪が降り、「猛吹雪警報」が出るなど異常気象となっているが、雪が降る写真をインスタする代わりに、なんとデイヴさんが、凍えるホームレスの方達のために、彼が得意とするバーベキューを450人分も作ったそう。

各メディアが報じている。エンターテインメント・ウィークリーによると、先週の水曜日に、自らのバーベキューの機材から、スタッフ、もちろん食材も全て自分で手配して、特に誰に頼まれたわけでもないのだが、Hope the Mission というシェルターを訪れ、なんと24時間以上もボランティアしていたそう。今日朝起きたら、感動した人達が次々にツイートして、それが大きなニュースとなりトレンドになっていた。

自分のバーベキューを作るコンロが、コンロってか車なのでちょっと笑うけど。ほとんどプロとしてバーベキューをやっているとも言えるので納得。

ニューヨークはそれでなくても寒いのが当たり前だけどね雪が降るととりわけホームレスの人達の行き先が心配となる。LAは、あくまで私が行って見た印象だけど、ここ数年でホームレスの人達が異様に増えている。LAの人に聞いたら、暖かいので周りの州からどんどん集まってくるということだ。つまり、ニューヨークに比べたら少なくとも天気だけは心配しなくて良い部分だったのが、今回のような寒さで慣れていないので大変な思いをしているはずなのだ。すかさず行動したデイヴさんはさすがだ。


D)ビリー・アイリッシュが、グラミー賞でテイラー・ホーキンスのTシャツを着てパフォーマンスしたことについて、デイヴ・グロールが語る。

去年のグラミー賞で、ビリー・アイリッシュがなんとテイラー・ホーキンスのTシャツを着て出演したので感動してしまったが、それについて、去年ビリーのツアーを締め括る地元LAのライブにサプライズで登場したデイヴ・グロールがコメントしていた。

以下はピッチフォークが投稿していた映像。
https://pitchfork.com/news/watch-billie-eilish-sing-motion-sickness-with-phoebe-bridgers-and-my-hero-with-foo-fighters-dave-grohl/


この中でデイヴが、「今年のはじめグラミー賞を家でみんなで集まって見ていたんだけど、ビリーがテイラー・ホーキンスのTシャツを着てパフォーマンスした登場した時は、部屋中が愛の涙で溢れていた。今日は俺の家族もホーキンスの家族もみんな来ているけど、代表してありがとうと言いたい」と語っている。

ここで感動するのはそれだけじゃなくて、フーファイのファンの方達のほうがより分かってくれるんじゃないかと思うけど、これまで何度も聴いてきたこの曲”My Hero”を、ビリーが全く違う響きと深さの曲として表現していること。感動&驚愕する。

これは、彼女が世界的にブレイクした2020年の『Where Do We Go? World Tour』からその延長線上にあった『Happier Than Ever, The World Tour』の締めくくりのライブだ。彼女が登場した当初から「ニルヴァーナが巨大になった瞬間を彷彿とさせる」と語ったり、彼女を絶賛してきたデイヴさんがそこに登場するのも感慨深いものがある。歴史の流れを感じるともに、今年はフーファイの再出発を注目したい。



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フー・ファイターズが、テイラー・ホーキンスが亡くなって初の単独ツアーを発表。デイヴさんは雪が降ったカリフォルニア州で450人分のバーベキューを24時間以上ボランティアで作る。
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