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2枚組の30周年記念ベストアルバム『M30~Your Best~』を聴いて、使い古された表現で恐縮だけれど「ダイヤの原石」という言葉が浮かんだ。16歳でCDデビューした当時の坂本真綾はまさに原石で、その後30年かけてさまざまなクリエイターによって成形され、磨かれ、唯一無二の至宝となった。同時に、大勢のファンの想いを乱反射して、果てしなく遠くまで届く輝きを纏うようになったのだ。まず、Disc1は「あなたの一番好きな坂本真綾の曲」というファン投票による選曲。作詞=岩里祐穂&作曲・編曲=菅野よう子という黄金タッグによる名曲“プラチナ”を筆頭に、the band apartのバンドサウンドを華麗に乗りこなした“Be mine!”、自身で作詞作曲した“これから”など、挑戦の軌跡が生み出した物語が伝わってくる。「15人の音楽仲間たち」が1曲ずつ選んだDisc2では、多面的な角度から見たコアな魅力が満載。どこから光を当てても輝く彼女の世界を堪能し、30周年の先がますます楽しみになった。(後藤寛子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年1月号より)
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