シカゴのGrant Parkで行われるようになってから６年目を迎えた今年のLollapalooza、３日間の観客動員は24万人で、史上最高を記録したことがわかった。


ロラパルーザは2008年、３日間で22万５千人（チケットは完売）を動員の成功の後、シカゴ市と10年契約を結び、2018年までは開催することが決まっている。それによる市の報酬は少なくとも約13億円とのこと。


私が最後に行ったのは、その2008年、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが出演した時だが、その時に比べて実感として人が増えていた。とりわけ、金曜日の昼すぎに会場に入った瞬間、うわっ、人多い……とすぐに感じて、しかも、それが日々増え続けていった。たぶん日曜日が一番多かったような気がする。


観客の様子も随分変わっていた。街中でのフェスで誰もが来やすいだけに、音楽はどうでもよくてただビール飲んで騒ぎたいだけみたいなキッズが大量にいた記憶があるのだが、フェスに来るのは初めてでだからとにかく騒げ、みたいな。そして、そこがちょっと苦手なところだったのだけど、今年はそんな人たちをほとんどみかけなかった……って、自分の体験だけを元にこんなに簡単に語っていいのかわからないけど。でも、思うに、シカゴで６年もやっているうちに観客のほうもリスナーとして、フェス参加者として成長していったんじゃないだろうか？と思う。


変わったところと言えば、その他に、前回行ったときは、食事がバーガーかピザみたいな選択肢なし状態だったのに、今年は健康的なものも食べられたし、それに、街の名店がいくつも店を出していた。６年目に突入して、街のコミュニティとも結び付きを深めたということじゃないかと思う。どこのフェスも同じだと思うが、そうやって観客と街と一体となって成長していくものなのかもしれない。１年、１年の積み重ねだと思うけど。


それからロラパルーザにはキッズパルーザという一角があって、子供連れの人たちは安く入れるようにないっている。いつ見てもみんな本当にかわいい。今年はカラオケコーナーがあって、グリーンスクリーンの前で歌い、それを合成してビデオにしてくれるというのがあった。曲はいくつか選べるのだけど、みんなLady Gagaの”テレフォン”を歌っていた。そして、この子たちが10年後の客になるわけだからこの”英才教育”は、非常に大事である。


ついでに書くと、ロラパルーザのその他の特徴は、すべてのステージ名がスポンサー名であること。例えばセカンドステージの名前は、Budwiser。セカンドの対角にあるのは、Playstation。そのさらに小さいのは、Sony Bloggie。それからAddidas Megaとか。本当にモロな名前。そしてすごく便利なことは、メインステージと、セカンドステージは対角線上にもステージがあって、メイン・ステージが終わったら、そのまま後ろを向けば、次のライブが観られるようになっている。移動時間と体力がそれによって思い切り節約される。素晴らしく便利なアイディアだと思う。


話がそれたついでに、もうひとつ。ロラパルーザの私が一番気に入っていることのひとつは、水洗トイレがあること！！元々公園が会場となっているため、公園にある水洗トイレが普通に使えるのだ。しかも、いくつかあるのでそんなに混んでない。常に掃除もされていて、すごくきれいだし。トイレ事情は、それだけでそのフェスに行きたいか行きたくないか決定するくらいの最重要チェックポイントのひとつだと思うので、その点においてロラパルーザは最高。


ひとつ面白かったのは、ファッションで、ニューヨークで１、２年前に流行って、今はもう誰もしてないファッションが大流行中だったこと。バンダナして、カラフルなフレームのサングラス。それでもみんな”ロック”ファッションを頑張ってしていて、それがかわいかった。２年前はむきむきスポーツ・ファンみたいな人が多かったのに、それから比べたら随分な変わりようだ。そして間違いなくニュージャージーで観たフェスの客よりはおしゃれだった。


しかし、兵庫さんのブログにありますが、ロック・イン・ジャパンの動員数１日５万６千人。アメリカの人口３億人だから、人口比にすると、完全にロック・イン・ジャパンの動員のほうが上。しかも全員下北か。すごい。
http://ro69.jp/blog/hyogo/38961