こんな時にベスト・コースト&ウェーブスのラブラブ・ツアー@ウェブスター・ホール


こんな時に、というのは、ホワイト・ストライプス解散で傷心な時に(関係ないけど)というのと、全米が映画でしか聞いたことのない『アイス・ストーム』に襲われている時に、ということ。

NYの気温現在マイナス7度で、雪が解けないうちに凍って、その上に雪が降る、という本人達も何度もステージで言っていたけど、「ファキング・コールド」な中、ベサニー言うところのつかの間の「サマーネス」を持ってやって来た。

ウェブスター・ホールは、キャパ2500人だけど、チケット(20ドル)は完売で会場はパンパン。2月2日、寒空の中、「チケット余ってませんか〜」という人達も大量にいた。

先に出たのは、ウェーブスで、これが最高だった。去年のツアーでは代理だったけど、結局恐らく正式メンバーになったドラムのJacob Cooperがかっこ良くて、すごくいいし、ベースのStephen Pope(元Jay Reatardのメンバー)との相性も抜群でこの3人ですごくしっくりきている。今度こそなんとかこれで固定したら最高じゃないかと思う。力入ってないように観えるんだけど、しかし音が思い切りタイトでシャープで、ステージ前方を陣取るスケボーキッズも嬉しそうに飛び跳ねまくりだった。これまで小さい会場でしか観たことなかったけど、2500人くらいのキャパでも余裕で盛り上げる音のクオリティーも抜群。日本で観る方お楽しみに!

ベスト・コーストは、よく考えたら、最後に観てからあまり時間が経ってなくて、大きく変わってなかった。もしかしたら会場が大きくなった分緩さも増していたかも。しかし、唯一、絶妙の緩さながらも、血中コートニー・ラブ度が2%くらい上がったかのような、時々ドスの効いた歌声がポイントポイントあって、それがちょっと面白かった。

背景がピース・マークを付けたネコがゲロしている絵で、それもナイスだった。
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