マイケル・ムーア『ボウリング・フォー・コロンバイン』を無料ネット公開。トム・モレロなどオバマ政権へ銃規制の猛烈プレッシャー

マイケル・ムーア『ボウリング・フォー・コロンバイン』を無料ネット公開。トム・モレロなどオバマ政権へ銃規制の猛烈プレッシャー

オバマ大統領が、涙ながらの会見をしたばかりだが、「涙」や「祈り」だけでは済まされない、銃規制に対して「早急なアクション」を求める声が各所で猛烈に高まっている。

銃規制を支持しているNY市長も、TVに出演し、オバマ大統領へ即座にアクションを起こすように訴えた。
「大統領の仕事は、善意を見せれば良いというものではない。アメリカ国民を守るために行動を起こすことこそが仕事なのだ」と。

マイケル・ムーアもさっそく、「いつまでも論議だけをしている場合ではない。行動を起こす時がきた」とツイートし、さらに「銃については、10年前に僕の言いたいことはすべて言った。その時から言いたいことは何も変わっていない。映画は、ここでタダで見ることができる」と、『ボウリング・フォー・コロンバイ』の海賊版のリンクを自ら発表した。
http://www.youtube.com/watch?v=9jGtAcDefHg
https://twitter.com/MMFlint

さらに、トム・モレロも「これは複雑なことでもなんでもない:俺たちが、銃支持の過激論者の言いなりになっているせいで、罪のない人達がその犠牲となり、精神的な不安定な人達によって大量に殺され続けている、ということである」とツイート。
https://twitter.com/tmorello

また、マイ・モーニング・ジャケットのジム・ジェームスも、銃によるバイオレンスを減らすために実際どのような計画があるのか、オバマ政権に発表するように要請する署名運動に参加するように呼びかけたりしている。
https://twitter.com/jimjames

レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーも引き続きツイートしていて、先日「銃は全面的に禁止するべきだ」とツイートした後に、数えきれないほどの反対意見を受け取ったらしくこのようにツイートしていた。

「銃支持のツイートを数えきれないくらい受け取り、全部読んだが、どれひとつとして納得のいくものがなかった。やはり銃所持は全面的に禁止するべきである」と。

さらに、「拳銃なんて全部溶かして、彫刻にして、いつかそれを見て、俺たちがいかに野蛮な時代を生きてきたのかを振り返る日がくればいい」ともツイートしていた。
https://twitter.com/flea333

また、パッション・ピットのマイケルも
「この国では、憲法修正第二条(銃所持の権利を認める)が明らかに機能していない。最悪だ」とツイートしたところ、相当の反発を食らったようで、逆ギレ。
「俺は、第二条の是非について論議しようなんて気は毛頭ない。俺のコメントが気に食わないなら、フォローするなよ」とツイートしていた。
https://twitter.com/mangelakos

ふたつ前のブログで、ライフルは犯罪には使われなかったと書いたけど、昨日医者が発表したところによると、亡くなった子供や先生は全員ライフルで殺されたということ。そしてこのライフルは、実際アフガニスタンなどの戦地で兵士が使っているものとほぼ同じということだ。

現在分かっていることは、犯人の母親が銃を集めていて、子供達を射撃場に連れて行っていたということ。また、犯人は、精神的に問題を抱えていたということ。しかし、専門の医者によるとそれが直接暴力に結びつくものではないとのことで、それを理由にするのは早いと強調してコメントしている。また同じように精神的に不安定な子供を抱えている母親などは、現状の健康保険制度では精神的な病を持つ子供達を十分に治療する機関がない。銃規制と同時に、精神的なケアを無料で行える医療制度を一刻も早く確立するべきだとも訴えている。

銃規制については、当然政治的にややこしい問題が絡んでいるわけだが、フリーなどは「政治なんか俺には関係ねー」と、率直な意見をどんどん吐き出している。

オバマは、泣きながらのスピーチの中で、「意味のあるアクション」を起こすと言ったために、それが具体的に何を意味するのかを求める声が一般市民、そして、TVや新聞の報道機関においても、思いきり高まっている。だから、早急なアクションを起こさなかったら国民がこれ以上黙っていないようなそういう雰囲気である。
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