フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなる。

フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなる。

あまりに辛いニュース。

俳優のフィリップ・シーモア・ホフマンが、NYのアパートで亡くなっているところが2月2日に見付かりました。享年46歳でした。

彼は去年、23年間クリーンであったけど、「道をあやまった」と、ヘロイン中毒になったことを告白し、リハビリに行ったばかりでした。しかし、CNNが伝えるところによると、ホフマンは、自宅のバスルームで発見され、腕には注射針が刺さっていたということ。またバスルームの中から空になったヘロインの袋が4つ見付かっているということ。また空いていないヘロインの袋が2つ残っていたということ。ヘロインのオーバードーズである可能性が高いということです。

こちらは、NY TIMESのレポート。
http://www.nytimes.com/2014/02/03/movies/philip-seymour-hoffman-actor-dies-at-46.html?smid=tw-share&_r=0

彼には、まだ幼い子供が3人いましたが、現在は家族とは別居していたようで、亡くなる前の日、本当は彼が子供達を迎えに行く予定になっていたそう。普段は時間に遅れることもないのに、来なかったため、おかしいと思って心配した家族が、仕事仲間でもある友人に見に行って欲しいとお願いしたところ、亡くなっていたということ。

家族は「愛するフィルを失って非常に困惑しています。皆様からの愛とサポートに感謝しています」と声明を出しています。

『カボーティ』(2005年)では、アカデミー賞主演男優賞を受賞した他、『ブギーナイツ』(1997年)から、『ミッション:インポッシブル3』(2006年)、『その土曜日、7時58分』(2007年)、『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』(2007年)、『ダウト〜あるカトリック学校〜』(2008年)、『ザ・マスター』(2012年)にいたるまで、とりわけポール・トーマス・アンダーソン作には欠かせない存在。私も何度か観に行っていますが、舞台における活躍も目立ち、最近では、アンドリュー・ガーフィールドと共演した『セールスマンの死』が印象的でした。

恐らく彼が出演した一番好きな作品をあげたら、それぞれの人が違う作品をあげることが予想されるほど、その活躍の幅は広く、どの作品においても、それが主役であれ、脇役であれ、常に完璧で天才的な演技をみせていたことは言うまでもありません。

彼は、今年1月にサンダンス映画祭に出席していた他、最近では2本目となる監督作に、エイミー・アダムスとジェイク・ギレンホールが主演すると発表されたばかりでした。

私も一度インタビューさせてもらったことがありますが、体はどっしりと大きくていかにも優しそうな佇まいで、でもどこか恥ずかしそうに野球帽をしっかりと被り、そして少し居心地悪そうな体制でイスに座ってインタビューに答えてくれた印象があります。彼の住まいの近所でも、時々普通に見かけたりしていました。残念で仕方ないです。ご冥福をお祈りします。

ツイート上で次々に色々な人が追悼をしています。

コートニー・ラブは、
「この悲しみを伝える言葉が見付からない。演技の天才であり友達を失ってあまりに悲しい。フィリップ・シーモア・ホフマン、ご冥福をお祈りします」

またフリーは一言。
「マジか」

と。

Bon Iverのジャスティン・バーノン、
「フィル・ホフマン。あなたの演技は、何年にもわたっていくつものパフォーマンスを通して、本当にもの凄い影響を与えてくれました。まったく、ファック。世界中が悲しみに暮れます」。
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