70年代に入ってアメリカ・ツアーに出て、レイ・ディヴスはハリウッド大通りを歩きながら思いついたのが、アメリカでのツアー生活の日常と非日常、夢と現実をテーマにした『この世はすべてショー・ビジネス』だったそう。
そのリマスター盤に、ボーナス・トラック17曲を追加した2枚組レガシー・エディションが、本日リリースされた。
キンクスを代表する名盤だが、72年発売当時は物議をかもし出す問題作だったらしい。
その前年、71年にリリースされた『マスウェル・ヒルビリーズ』も、プログレやグラム・ロックで沸き立つシーンに背を向け、なぜかカントリーやR&Bといった古きよきアメリカン・ミュージックに向かっていた。
そもそもキンクスはなぜ入国を禁じられていたのか?
……というふうに、とにかく謎の多い、UKロック随一の変わり者、レイ・ディヴスの一筋縄ではいかない作品とキャリアを、ロッキング・オン7月号で松村雄策さんが解説しています。
それにしても『この世はすべてショー・ビジネス』というタイトル……
やっと日本で公開される映画『エイミー』の試写を先日観てきたばかりなのでいろいろ複雑な思いだった。
“セルロイドの英雄”を聴いていたら、思い出してまた涙が出そうになった。(井上貴子)