1960年代にザ・ビートルズの前座を務めたザ・キンクスのフロントマンであるレイ・デイヴィスが当時を振り返り、「ジョン・レノンからイジメを受けた気分になった」と明かしている。
「Mojo」のインタビューを報じた「Ultimate Classic Rock」によると、1964年にザ・ビートルズがイギリス南部をツアーした際、ザ・キンクスが前座を務めたときのこと。当時、ザ・キンクスは“Long Tall Sally”と“You Still Want Me”しかシングルをリリースしておらず、前者が英シングルチャートで42位にランクインしていたが、まだ駆け出しの状態。対するザ・ビートルズは、すでにイギリスでは大スターだった。
そのツアーについてレイが、こう語っている。
「ザ・キンクスがボーンマスでザ・ビートルズと演奏したことがあったんだけど、ジョン・レノンが『彼らは俺たちを引き立てるためにいるだけからさ』って言ってたんだ。だけど、ザ・キンクスの“You Really Got Me”に対する観客の反応はすごかったんだ。バンドが自分たちを証明する何かを持ってると早くに気づけたよ。学校でイジメに遭って、イジメっ子よりもデカい何かを持ってる感じだった。そういう気分になったよ」
そして、ツアーの翌月に“You Really Got Me”はチャートのナンバー・ワンに。そのときの喜びをレイは、「その曲が1位になったとき、童貞を失ったような感じだった。二度と同じにはなれない。あの瞬間は絶対に忘れられないよ」と話している。
『ロッキング・オン』最新号のご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。