「俺たちは別にしかめっ面でウーッと唸ってる怒れるバンドではないし、何をするにしても喜びと意欲と情熱がある」
全英1位獲得のニュースも大きく報じられた『ウルトラ・モノ』から僅か1年。早くも最新アルバム『クローラー』を完成させたアイドルズである。昨今の英国ロック躍進の中心的存在に挙げられるブリストルの5人組だが、今作は前作に続いてケニー・ビーツ(ヴィンス・ステイプルズ、リコ・ナスティー)と共に制作。
プロダクションのアイデアを推し進める一方、硬軟を織り交ぜた多彩で重量感のあるギター・サウンドが追求されているのが特徴だ。そして、フロントマンのジョー・タルボット(Vo)の心象風景が色濃く投影された内省的で物語性を増した歌詞が、パンデミックを経て、自覚を深めたバンドの存在意義とも共鳴する形で作品に奥行きを与えている。
今作並びに再開されたツアーを通じてアイドルズの求心力は、よりいっそう強大なものになるのではないだろうか。マーク・ボーウェン(G)に訊いた。(天井潤之介)
アイドルズの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』12月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。