「人々がロックダウンを生き延びてきた今、笑顔を取り戻してほしい、オプティミスティックな目で未来を見てほしいと願ってる。
今作の曲のどれかが、人々にとって今後の希望に通じる小さなきっかけの一つになってくれればいいな」
スティングが『ニューヨーク9番街57丁目』以来5年ぶりの最新オリジナル・スタジオ作『ザ・ブリッジ』をリリースする。世界規模のパンデミックで多くの人々が命を失い、家族や愛する人々が引き裂かれ、未曾有の社会的混乱とロックダウンに見舞われた過去1年に書かれた曲を収録した今作は、そんな絶望の時期を反映した作品というより、むしろあの「100年に一度の危機」人々が生き抜いた後の“希望”に焦点を当てた作品になっている。
サウンド的にもお得意の軽快なポップ・ロックからロック全開の曲、現UKクラブ界一のインフルエンサー=マヤ・ジェーン・コールズを起用したエッジーなエレクトロニック・ソウル、レゲトン風味のラテン・バラードやイングリッシュ・トラッドと、スティングの作曲家としての比類なき多彩な才能と現場感覚を余すところなく発揮した楽曲が満載。
ここ数年は「ポリス期の自分」に対するコンプレックスからも解放された、と語るスティング。10月末から始まる北米ツアーは「ポリス期~ソロ期現在に至るまでの全時代を網羅したグレイテスト・ヒッツ公演@ラスベガス・レジデンシー」になるらしい。(児島由紀子)
スティングの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』12月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。