メアリー・イン・ザ・ジャンクヤード:クラシックをルーツに持つUKオルタナトリオが初登場! 音楽作りのコンセプトから今後の展望まですべてを語った

rockin'on 2024年8月号 中面

【今月の気になるあいつ】 メアリー・イン・ザ・ジャンクヤード

イングランド、ロンドン発のクラリ・フリーマン=テイラー、サヤ・バルバグリア、デイヴィッド・アディソンによるオルタナティブロックバンド。今年5月にデビューEP『this old house』をリリースしたところ、シューゲイザーの軽快さと、グランジの切れ味、更には元々メンバーの経験していたクラシックの要素を取り入れた実験的な作風で注目を集め、各メディアも大絶賛。デビューアルバムのリリース前にも拘わらず英国内の多数のフェステイバルヘの出演を果たしている。


現在発売中のロッキング・オン8月号では、「気になるあいつ」にてメアリー・イン・ザ・ジャンクヤードを掲載しています。本記事の一部をご紹介。



●サヤとクラリはユースオーケストラで出会ったそうですが、そこからバンドに転向したのはなぜ?

サヤ・バルバグリア(B/Viola)
「もっと楽しいから! バンドの方がもっと楽しいし自由がある。ふたりとも人間として、表現する方がもっと好きなタイプっていうか?」

クラリ・フリーマン=テイラー(Vo/G)
「クラシックは、やっぱり誰か他の人間の書いた曲を学ぶということだしね。でも、私たちはいつだって自分で曲を作りたいと思ってきたし、最初にクラシック音楽夏季講習で出会った時も常に曲を書き、歌を作り、既存の曲をどうやって違う形でプレイするかを考えていた」

●あなたたちの音楽はサウンドとメロディが予想外の展開をみせ、ハーモニーも多層的で、思わず心を掴まれるものです。クラシックで積んだ習練や学習がこの複雑さに関わってるのかな、と感じましたが?

クラリ「ありがとう。たぶん、演奏していて自分たちでも興味深く思える、そういう曲に仕立てようとしているんじゃないかと思う。私たちにとって興味深いのは変化に富んだ音楽だし、それはクラシック音楽の知識があるから……じゃないかな?」

●ロック/ ポップミュージックからの影響ではいかがですか?

サヤ「3人それぞれ、好きなアクトは他にもいるんだけど――全員が好きでよく名前を出す、いわば『ビッグスリー』と言ったら、ビッグ・シーフ、レディオヘッドジェフ・バックリィになるだろうな」

●音楽的に密度が濃く、しかしエモーションの面では非常に裸な面々ですね。あなたたちが彼らを好きなのも、そこだったりしますか?

デイヴィッド・アディソン(Dr)
「そうだと思う。それに少なくとも僕にとって、ジェフ・バックリィのドラマーだったマット・ジョンソンは本当に、自分のやりたいことの青写真を描いたみたいな人だ。彼のとてもダイナミックなプレイは、歌詞の持つ生々しさに本当にマッチしている。というか、『グレース』ではバンド全員がそれをやってる感じだよね。歌詞にある痛切な思いの数々を、バンドの面々も音に翻訳してみせている。今の時点で、それを最も見事にやっている名手がビッグ・シーフなんじゃないかな。歌詞と音楽のエモーション面での生々しさがぴったり一致していて、僕たちもそこを目指しているね」
(以下、本誌記事へ続く)


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