ブラー、ブリットポップ永遠のマスターピース『パークライフ』30周年。彼らの本質に迫った1994年の決定的インタビュー

ブラー、ブリットポップ永遠のマスターピース『パークライフ』30周年。彼らの本質に迫った1994年の決定的インタビュー - rockin'on 2024年9月号 中面rockin'on 2024年9月号 中面

現在発売中のロッキング・オン9月号では、ブラーのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「ぼくらは始めた時点で、90年代がどういうものか理解していたんだ。
すでに時代精神が備わっていたんだよ」


デビューAL『レジャー』から3年経つが、ブラーが今ほどの人気を得ることを信じていたのは、ほんの一握りの人間だけだっただろう。

ブラーは、自分たちが生き残れたのは偉大なブリティッシュポップバンドになったおかげだと信じている。彼らは、アメリカナイズされたポップカルチャーにおいて、自分たちが英国らしさを守る砦を表象していると信じている。彼らは自分たちが素晴らしいアルバムを作っていると信じている。彼らは自分たちの成功は才能と努力、そしてオーディエンスの理解のおかげだと信じている。

筆者はむしろブラーの成功は、発言と曲の両方における声高な主張と、ある種の抜け目なさの合わせ技によるものだと信じている。彼らの作品群もまた、彼らが現在の英国文化を嘲笑的に位置付けているのと同じポストモダンのごちゃ混ぜ袋の中に属しているということだ。

90年代英国の本質を抉り出すブラーの知性

ウエストエンドのとあるカフェで筆者の向かいに座っているブラーは、こう考えている。

「最初のアルバムに関しては……」とデーモン・アルバーンはため息をつく。「確かにその通りだった。そして僕らはそのことに苦しんだ。でもかなり良くなったと思う。『パークライフ』のようなアルバムを聴いたことがあるなんて本気で言うことはできないと思うな。なぜなら実際聴いたことがないと思うから」

確かに、あんなものは聴いたことがない。『パークライフ』はしつこく筆者を悩ませる。クロスワードパズルのように、あるいは雑学クイズのボードゲームのように、ついついまた手を出してしまうのだ。最初に気づいたのは、ブラーが60年代から自らを引きずり出して、はるばる80年代初期まで来た、その断固としたやり方だった。マガジン、ディーヴォバズコックスザ・ジャム、さらにはゲイリー・ニューマン――厳格な美学者と郊外の哲学者たちが公園の門前でモノクロの警備隊を編成している。そして知性だ。なかにはそれを器用さと言う人もいるだろう。

ブラーは知的な人々であり、しかし抜け目ないバンドである。『レジャー』時代の場当たり的な長話以来、彼らは自らを訓練して明瞭に話すようになった。今作は、ザ・ブー・ラドリーズの『ジャイアント・ステップス』がそうであったように、歴史的作品群の系譜における自らの位置を主張したいアルバムだ。そして、『ジャイアント・ステップス』同様、成功するにはその系譜に囚われすぎている。
(以下、本誌記事へ続く)



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