4/3(金)、ついにサンダーキャットの新作アルバム『Distracted』がリリースされた!
先行リリースされていたシングル群の出来は上々だったし、4/7発売のrockin'on 5月号に向けたインタビューで彼自身もその手応えが十分であることを、サンダー節全開でたっぷりと語ってくれた。
LA音楽シーンを代表する超絶テクニカルベーシストとしてその名を世界に馳せているサンダーキャット。彼にとって通算5作目のスタジオアルバムである『Distracted』は、待ち望んでいたファンにとっては6年越しの新作アルバム。期待値はどこまでも膨らんでいる。
その先行試聴会が渋谷の猫カフェ(!)で開催されるというので行ってきた。 はたから見ればエイプリルフールの冗談のようなイベントだが、サンダー“キャット”の名にちなんで「猫を愛でながら新作アルバムを試聴できる」という単純明快であり、恐らく世界初の特別なイベントだ。
当日ワクワクしながら会場の猫カフェに入ると、当たり前だが、猫がいる! サンダーキャットの等身大パネルの前で猫が寝ている。来日公演ポスターの下を猫がテクテク歩いている。
そのシュールな光景を拝めただけでも今日は御の字だ。会場にいる皆が各々猫を愛でていて幸せな空間だった。
開催のアナウンスでようやく試聴会だったことを思い出し、気を取り直して耳を傾ける。本イベントでは猫たちに配慮したボリュームで再生される。
今回のアルバムに参加するのはテーム・インパラ、リル・ヨッティ、エイサップ・ロッキー、マック・ミラー、チャネル・トレス、ウィローなど、サンダーキャットのアティチュードを体現するかのような実験的かつ多彩な面々。
”She Knows Too Much”、”No More Lies”と立て続けに隙なしのグルーヴナンバー続く。インディからヒップホップまで異ジャンルをオーバラップし、チャンネルをつなぎ合わせることを得意とするサンダーキャットの手腕が遺憾なく発揮されている。
彼の出発点であるジャズの要素をベースにその境界線を軽々と横断し、複雑化させ、削ぎ落としていく彼のスタイルは、今作においてより強調され、練達の域といえるだろう。
特に本作ではアデルやシーアなどポップミュージックを幅広く手掛けるプロデューサー、グレッグ・カースティンが参加していて、聴き馴染みの良い音作りとサンダーキャット持ち前の遊び心が両立する唯一無二のサウンドだ。
5月には今作を引っ提げた来日ツアーを控えている。ライブで聴いたらかつてないグルーヴを巻き起こすだろう。大の親日家であるサンダーキャット自身の動向も気になるところだ。新作を聴きながら楽しみに待ちたい。(土屋聡子)