渋谷duoにてジーズ・ニュー・ピューリタンズ。
セカンド・アルバム『ヒドゥン』を引っさげての来日。

これほどまでとは、はっきりいって思っていなかった。
ファーストの『ビート・ピラミッド』というタイトルが物語るとおり、
彼らの音楽の根っこにあるのは野蛮でプリミティヴな
リズム／ビートへの欲望。
『ヒドゥン』はそれをいっそう加速させて、
ほとんどリズムだけで世界観の奥行きを生み出すという、
ある意味でかなり暴力的な領域に踏み込んでいたわけだけれど、
ライヴではさらにラディカルだった。
ブラス・セクションを従えてのステージだったのだけれど、
ベースはなし、ギターもほとんど鳴らされず、
シンセサイザーがわずかに色彩を描く以外は、
ドラムが全体を牽引していく。

P.I.L.の『フラワーズ・オブ・ロマンス』をさらにワイルドにしたような、
冒険心とラディカリズムに満ちた音楽。
めちゃくちゃとがっているのに、太古の昔を想起させるような。
いやあ、驚いた。（小川）