単純で申し訳ないのだが、ローリング・ストーンズの最新アルバムを聴いて思ったのは「ロックンロールは凄い!」ってことだった。ロックンロールという音楽の凄さを再認識させられたというか、思い出させてくれたというか。この部分が良かったとか、この曲が新鮮だった、とかではなくて、丸ごとロックンロールなこのアルバムを丸ごと新鮮にゴキゲンに聴くことができた。こんなことは個人的には81年のアルバム『Tatoo You』以来なかったことだ。ドラムは一曲を除いてはチャーリー・ワッツじゃないし、アンドリュー・ワットのプロデュースはロックンロールというよりもモダンなメジャーサウンドだから、逆に不思議なんだけど、曲の良さとミックのヴォーカルとキース、ロニーのギターの力によって今作は360度どこから聴いても純度100%のロックンロールアルバムとして聴けた。
それはたぶん、音楽シーンから完全に天然としてのロックンロールが姿を消したからというも大きいだろう。ストーンズの音楽=ロックンロールは、今やもはや唯一無二のオルタナの極みであり、それが天然で堂々と鳴ることは新鮮さそのものなのだ。ビートはゴキゲンなのにサビは素っ気ない、このロックンロール独特の無責任で投げやりなフィーリング。これを手放す手はないよね。(山崎洋一郎)
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