以下、本記事の冒頭部分より。
8万人の観客の前に歩み進み、そこで自分の声が出なくなっていることに気づく。ザ・ウィークンドことエイベル・テスファイにとって、それは2022年、ロサンゼルスのSoFiスタジアムで現実に起きたことだった。「バックステージに走って戻って、ボイストレーナーを探したんだ。『歌えない、声が出ないんだ』ってね」と彼は振り返る。ザ・ウィークンドは15年間の映画のように感じられたんだ。そして、僕はついにこう言うことができたんだ。『カット! これでクランクアップ』だとね
「後になって分かったのは、パニック発作を起こしていたということだった。ここ(頭を指さす)の問題だったんだ。ここ(のどを指さす)ではなくてね」中止と振替を余儀なくされたそのコンサートは、全米スタジアムツアーの最終夜だった。当時テスファイは、自身が主演/共同脚本/共同製作を務め、難産の末に(そして最終的には世間から広く酷評されることになった)TVシリーズ『THE IDOL/ジ・アイドル』のクランクアップを迎えようとしていた時期とも重なっていた。彼はツアーの合間を縫って撮影を詰め込んでいた。『〜ジ・アイドル』のラストシーンは、テスファイが声を失う前夜、SoFiスタジアムで撮影された。その後、彼はザ・ウィークンドとしてのコンサートを一本こなし、さらに同じ夜に再び4時間の撮影を行った。過労がとうとう彼を捉えたのだった。声の喪失とその後に起きた出来事からインスピレーションを得て、彼はサイコスリラー映画『Hurry Up Tomorrow - ハリー・アップ・トゥモロー』(2025年)を共同執筆するに至った。(以下、本誌記事へ続く)
ザ・ウィークエンドの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』9月号に掲載中です。
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