サントラがマドンナの新作を抑え、初登場1位に。やたら面白いTVドラマ「エンパイア」を観た。

ヒップホップ・ビジネスの裏側を描いたTVドラマ「エンパイア」が話題だ。ドラマもヒットしているし、サントラも全米1位を獲得した。
最初の3話まで観たが、もの凄いベタなストーリーにはまってしまった。
ドラッグディーラーからヒップホップのスターに成り上がり、まさに帝国ともいえるレコード会社『エンパイア』を作り上げた主人公を巡る人間ドラマ。
10年刑務所に服役した彼の妻が出所するところから物語は始まる。
10年の間に夫の会社は発展し、すっかり家族の様子も変わっている。実は夫の会社の成功のもとになっているのは、彼女が犠牲になって作り上げた金。彼女は自分に対する正当なポジションを要求するが、夫には新しい女がいて、ことは思うように進まない。
その彼女と夫の対立が物語の軸。それに3人の息子が絡み、どろどろの人間ドラマが展開される。
しかも、主人公は実は病気で余命は3年という、韓流ドラマやらないベタな仕掛けまであって、とにかく観ていて飽きない。このストーリーだけみると、そのベタさに引いてしまう人も多いかもしれないが、音楽ファンはディテールのリアリティーを楽しむだけで、はまるのではないか。
3人兄弟も、長男は音楽的才能はないが、高学歴でビジネスマン。次男は性格は優しいし音楽的才能もあるがゲイ。主人公の父親はゲイを嫌っている。母親のお気に入りは次男。3男は才能はあるが性格に難があり母親を嫌っている。父親のお気に入りは3男。
この分かりやすさは凄い。何も考えないでストーリーに感情移入できる。アメリカではシーズン1は終わったみたいだが、何か長く続きそう。
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