全く新しい日本のロックのスタイルを持ってデビューした時から、彼はいつも変革の人だった。
誰より早いヒップホップへの挑戦、ジャズやフォークのモダンな解釈と導入、エレクトリック・ミュージックの活用、自由に大胆に彼は進んで来た。
ポエトリーリーディングでも優れた作品を僕たちに届けてくれた。雑誌を作り、編集者としても破格の力を発揮した。レーベル・オーナーとしての活躍は言うまでないことだ。
35年間、そんな彼の活動を評論家として、インタビュアーとして見て来た僕としては、歌われる1曲1曲に当時の記憶が刻まれていて、とても感慨深いものがあった。それは会場のファンも同じだったはずだ。
バンドが素晴らしかった。これだけの大編成のバンドでありながら、見事な楽器アンサンブルを聞かせてくれた。
今日、国際フォーラムでツアーの最終日を迎える。