福島の原発事故以来、様々なタイプのホールボディーカウンター(WBC)が導入されているが、検査体制の統一や精度の標準化にはまだ問題が残されているという。
南相馬市立総合病院の非常勤内科医である坪倉正治氏の報告によると、2011年7月に住民の方々の内部被曝検査を始めた初期の段階ではばらつきが見られたものの、同年9月に導入したキャンベラ社の器械で精度が飛躍的に上がり、それまでの多くの疑問が氷解したことは大きな指針になったという。
しかし、その後様々なWBCが登場し売り込みも増加したものの、残念ながらその多くが今までの試行錯誤や現状問題を把握しきれていなかったり、代理店が間に入っているなどサポート体制が弱く、必ずしも大きな改善とは言い切れないのが残念とのこと。
同じような経緯を持つ南相馬の市民測定所が、測定方法の問題点を少しずつ改善してきた、その解析結果を近々公表する予定だという。それに先駆け、現場スタッフとベラルーシの技術者の方々が力を合わせ、より精度の高いWBCを実現した経緯が一足早くこちらのサイトに公開されている。
http://www.slideshare.net/RyuHayano/at1316-12047006
内部被曝についての取材を行なったのは『SIGHT』6月発売の52号。詳細はこちらを。ネットでのお申し込みも出来ます。
http://ro69.jp/product/magazine/detail/69588
(小池清彦)