今月号のロッキング・オンは亡くなったエディーを偲んでヴァン・ヘイレンの大特集号である。
のだが、実はエディーの死を知るまで僕らはジョニ・ミッチェルの大特集号を作っていて、ほぼ完成していた。
ロッキング・オン50年近くにわたるロッキング・オン史の中で初めてのジョニ・ミッチェル表紙巻頭号。
かなり気合を入れて作っていたので、さらにブラッシュアップしてできるだけ近いうちに刊行したいと思っている。
なぜなら、ジョニ・ミッチェルは「今」だという気が非常にするからだ。
フィービー・ブリージャーズもローラ・マーリングも、ステラ・ドネリーもジュリアン・ベイカーも、サッカー・マミーもスネイル・メイルも、新しい世代の優れた女性シンガーソングライターは、「ジョニ・ミッチェル系」が非常に多い。
キャロル・キング系でもローラ・ニーロ系でもない。
コードとハーモニーがオルタナで、アンサンブルやサウンドに意識的・冒険的で、感情や感傷に対して客観性があり、鋭利で冷たい緊張感がある。
そうしたジョニ・ミッチェルの魅力と本質をしっかりと解き明かしたい。
次号は「2020年ベストアルバム50」特集号だから、来年のどこかでやるつもり。(山崎洋一郎)
幻のジョニ・ミッチェル号
2020.11.15 23:45