スーパースターなのに観客との間に垣根がない。普段着でラフ、とかではなくてどこからどう観てもスーパースターなんだけど、お客さんとの間にまったく距離が生まれない。すごいと思った。ロックスターもポップスターも超えた、今の時代にあまりにもフィットした新しいスーパースターだ。
アイドルからロックへと振り切ったファーストソロアルバム、ロックから大きなポップスへと向かったセカンド、そして「大きなポップス」というテーマからも解放された、そのタイトル通り自分の家のように親密で心地よい究極のポストコロナ時代のポップアルバム『ハリーズ・ハウス』。ちゃんとした過程を経て新たなポップスターとしてステージに立っていることがしっかりと伝わるライブだった。
4月7日発売のロッキング・オンではハリー・スタイルズを初めて表紙巻頭で大特集するので、ぜひ手に取ってください。(山崎洋一郎)