コンヴァージ&ニューロシスの豪華カップリングによる阿鼻叫喚、轟音爆裂のパフォーマンスを目撃!

コンヴァージ&ニューロシスの豪華カップリングによる阿鼻叫喚、轟音爆裂のパフォーマンスを目撃!

いまだにライブの余韻が抜けない。いや、抜けるどころか時の経過と共に衝撃と感動は膨らむ一方である。

コンヴァージとニューロシスのダブルヘッドライナーで来日した「leave them all behind 2019」は東名阪の3都市、関東のみ2デイズ(どちらもソールド・アウト!)の計4公演が行われ、渋谷TSUTAYA O-EAST公演に足を運んだ。この日はSELF DECONSTRUCTION、ENDONと日本のバンドがサポートを務め、約5時間に渡る長丁場だったけれど、そんな疲れも吹き飛ぶ「爆音祭」に身も心もシビれっぱなしであった。

日本勢2組が終わり、19時にコンヴァージが登場。今回ベン・コラー(Dr)が怪我のため、代役にUrian Hackney(Dr)を迎える形となったが、2曲目“Dark Horse”から一気にフロアを掻き乱していった。彼らは「カオティック・ハードコア」の代名詞的存在であるけれど、そんなジャンル名に収まり切れない多種多様な表情を見せてくれる。

テクニカルだけどダイナミック、トリッキーだけどストレート、どこから攻めて来るのか予測不可能なスリリングな曲展開に興奮はマックスに到達。悲痛な叫びと化したジェイコブ・バノン(Vo)の血反吐ボーカル、神経を逆撫でするカート・バロー(G)のギター・フレーズ、男気満載のコーラスでも援護射撃するネイト・ニュートン(B)のベースはうねりを上げ、ファスト/ミドル/スロー・ナンバーを使い分け、観客を狂乱に渦に飲み込んでいった。ラスト曲“Concubine”ではSELF DECONSTRUCTIONのくびね(Vo)を招き、ジェイコブと壮絶なシャウト合戦を繰り広げ、会場は大いに盛り上がった。


そして、20時半になんと約19年ぶりとなるニューロシスのメンバーが姿を現す。冒頭曲“Given To The Rising”から耳をつんざく轟音を響かせ、観客のほとんどが一瞬で背筋がビシッ!と伸び切ったに違いない。基本的に動静のパートを巧みに使い分ける曲調が多いゆえ、我々は轟音の大河にジッと身を委ねるのみだ。

時に突風が激しく吹きつけ、時に仄かな光りが差し込んだかと思えば、またもや突風の轟音に襲撃される。その繰り返しは、底深き闇地獄にズルズルと引きずり込まれるような快楽に浸り切ってしまう。一度ハマれば、そこから絶対に抜け出せない。漆黒という名の天国が待ち受けている。今回のライブを観て、改めてニューロシスの真の凄みを体感した人も多かったことだろう。ラストは名盤『 Times Of Grace 』からヘヴィなリフで攻め立てる“The Doorway”で締め括り、セッション風の演奏から寸分違わずビシッと音を止める手腕にも唸らされ、しばらく放心状態になってしまった。コンヴァージとニューロシスによる夢の轟音対決、またいつか絶対に実現してほしい!(荒金良介)
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