昨年11月に、全曲セルフプロデュースのアルバム『5人のエンターテイナー』をリリースした東京カランコロンから、心躍る春にぴったりの最新シングルが届いた。蔦谷好位置をプロデューサーに迎え、せんせい(Vo・Key)がメインヴォーカルを務める今作は、手の届かないスターに恋しちゃった女の子の妄想ラブソング。突き抜ける程に高いシンセサイザーの音に、軽快にビートを刻むドラムが心地よく、思わず太陽が照らす街に飛び出して、くるくる回りながらスキップしたくなる痛快ポップナンバーだ。蔦谷とのタッグによって生まれた、より全方位的なポップさが、客観視すると少し恥ずかしいような、恋する妄想ガールの姿を徹底的に肯定しているところが面白い。これまでも、ちょっと不思議でゆるふわな世界観を彼らなりのポップソングにしてきた東京カランコロンだが、今作ではそれが一歩先のレベルにまで到達している。前作のアルバムに収録の“J-POPって素敵ね”は、所謂そこへ向かうために歌った宣誓ソングだと捉えていたが、今作では早くも有言実行。俊敏さと実力を手に更に突き進んでほしい。(渡辺尚美)