結成10周年である1999年5月29日にリリースされた、LUNA SEAにとって初めてのライヴ盤『NEVER SOLD OUT』。それから丸15年の歳月を経て、第二弾となる今作がリリースされる。構成自体は、様々な年代、様々な場所から選ばれたライヴテイクがランダムに並べられており、通してライヴを聴いているような感覚になる。2枚組21曲の中には、復活後のライヴで披露された楽曲をはじめ(23分の大曲“THE ONE-crash to create-”も！)、1992年のインディーズラストツアーの“IMITATION”、1999年の香港ライヴの“I for You”など、貴重な楽曲も収められている。この時のこの場所のこの曲を選んだ意味を考えると、物語を大切にする彼らの方向性が表れていて、より感慨深い。さらに、ずっと演奏してきた楽曲が、今のオーディエンスとの化学反応によって、違った魅力を引き出されているところも面白い(特に、男臭くなった“JESUS”)。やはり彼らは一貫して、転がり続けるバンドなのだ。懐かしいアルバムを捲るような気分で聴いていても、いつの間にか猛烈に今のライヴが見たくなってくる。（高橋美穂）