初の全国流通アルバム

BURNOUT SYNDROMES『世界一美しい世界一美しい世界』
2014年07月02日発売
ALBUM
BURNOUT SYNDROMES 世界一美しい世界一美しい世界
関西エリアを拠点に活動を重ねてきたBURNOUT SYNDROMES。ギター、ベース、ドラムによるシンプルな3ピース編成だが、サウンドの味わいがとても深い。例えば“リフレインはもう鳴らない”は、思い切ったリズムの変化、ポエトリーリーディングのようなヴォーカルパートの唐突な挿入、アルペジオとカッティングの巧みな切り替えなどをスパイスとしながらドラマチックな展開を遂げる。絶妙なポイントでタメとキメを繰り出し、軽快な疾走感の中に何だかやたらとクセになるコーナリングを織り交ぜている “LOSTTIME”は、歌詞も印象的だ。健康的なイメージが強い「サッカー」をモチーフとしつつ、それとは対照的な要素である閉塞感、焦燥感を滲ませている。彼らの音楽が一貫して見つめているのは、端的に言うならば「死」。当たり前のように我々の隣に存在し、着々と忍び寄ってくる死を意識しながら、何とかして目の前に広がる有限の世界=生の意味を見出そうとしている姿を感じる。かなりヘヴィな内容を抉ってはいるが、どの曲も聴き心地は穏やかで温かい。不思議な魅力を感じるバンドだ。(田中大)
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