『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
再現ライブや武道館公演など、アニバーサリー企画満載で結成20周年を邁進中のUNISON SQUARE GARDEN。初のベストアルバムは、バンド結成初期に制作された未発表曲を収録したDISC1と、全シングルを網羅したDISC2&3の3枚組という豪華仕様。となると初期はマニアックでメジャー以降はポップに……という流れになるバンドも多いが、ユニゾンの場合はそうではない。DISC1から、きらめくポップさとアグレッシブなロックの衝動が奇跡的な配合で共存する楽曲群に驚かされる。メジャーデビュー後もそこはまったく変わらず、むしろ進化したスキルと音楽的好奇心によってマニアックな要素が増えるのだ。20年の間に日本の音楽シーン自体が大きく変わる中、数々のヒット曲を生みだしながらも、ただ「自分たちがドキドキできるロック」をピュアに追い求めてきたことが伝わってくる。本作を聴きながら、20周年特設サイトに掲げられた「ロックバンドは、やっぱり楽しい。」というキャッチコピーを噛み締めた。(後藤寛子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年9月号より抜粋)
『ROCKIN'ON JAPAN』9月号のご購入はこちら