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「誰かにとっては、タカラモノになる音楽を」というテーマを掲げ活動する名古屋発4ピースバンド・ガラクタ。彼らのラブソングは「大好き」や「愛してる」など真っ直ぐな言葉を歌にするのではなく、今作の収録曲“したいことリスト”や“あくびがうつる”という曲のタイトルでもわかる通り日常の何気ない瞬間やほんの些細な行動を切り取っていて、春の日差しのような心地よさを感じる。《2人でしたいことリスト増やそう/死ぬまでに全部/後悔しないように/1つずつ丁寧に埋めよう》と歌う“したいことリスト”では、「一生一緒にいよう」と言葉で伝えずとも「したいことリスト」をふたりで作ることで、この先の未来も一緒に歩んでいきたいという不器用ながらも精一杯の愛をひとつの行動にギュっと詰め込んでいて微笑ましい。100回のきれいな言葉よりも、下手くそでも形が歪でも日々の中にちらばる愛のカケラを拾い集めることの大切さに気づかせてくれる、ガラクタの曲にはそんな力がある。(伊五澤紗花)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より抜粋)
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