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ねぐせ。のりょたち(G・Vo)という人は、ステージを観れば威風堂々としたロックバンドのフロントマンとしての風格をどんどんと高めているが、初期の頃から彼の作る楽曲には、布団を頭からがばっと被って自分サイズの秘密基地を作りながら、その中でカラフルな妄想をしている無垢な少年のような部分があって、そんな彼の夢想家的な部分がねぐせ。の音楽の根幹にはあり続けているし、自分の体温で温まった布団のようなぬくもりが、ねぐせ。の音楽のぬくもりである。バンドはりょたちの夢想に許しと道筋を与える起爆剤であり、彼の歌声は、心の世界を現実に持ち込むことの切なさと憂いをはらんで、時に聴くものの胸を締めつける。1曲の中で目まぐるしく景色を変える実験性とポップネスを兼ね備えた表題曲“アタシのドレス”も、破裂せんばかりのエネルギッシュなバンドサウンドが炸裂するカップリング“愛のサブスク”も、そんなねぐせ。の本質をキープしながらスケールアップしている楽曲たち。まだまだ爆発しそうだ。(天野史彬)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より抜粋)
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