セバスチャン、いよいよメジャーデビューである。『イェーイ』というタイトルも単純明快。新たなスタートを切る喜びと、決意表明のようなミニアルバムだ。《時代が　イメージが／社会が、お金が　スタイルが／流れても　変わっても／花ざかり　奪えないわ》――どれだけ環境が変わっても、人の本質や過去は変わらない。何かアクションをして、音楽とともにあれば、その先の物語を切り開ける。そんな生へのパワーが漲っている。既にライヴで披露されている2曲目“ラブレターフロム地球”といい、SEBASTIAN X、そして、永原真夏は、まるで緑や、川・海などの大自然のような、規格外のスケールとエネルギーを獲得していると思う。
これまでの6年もの道のりは、決して平坦なものではなかっただろう。傷つき、もがきながらも、人間と森羅万象、そして音楽を愛するが故の戦いを続けていくのは、口で言うほど簡単ではない。ただ、太陽が光を照らせば必ず影ができるように、その逆も然りで、影が濃くなればなるほど光は輝いて見える。そんな経験から生まれた強い光と希望がある。今のセバスチャンは最高に輝いている。（岡崎咲子）