「音楽に境界線はない」というレトリックに真に説得力を与えられるのは、境界線を踏み越えるだけのヴァイタリティと闘争心を備えた音楽だけだ。
その意味において言えば、10-FEET/アジカン/モンパチとのバンドコラボ三部作から奥田民生/上原ひろみに至るまで多彩なコラボ・ワークも実現させながら意気揚々と音楽の垣根を越境し、それによって揺るぎない歓喜の風景を描いてきたスカパラの歴史はまさにその「音楽に境界線はない」をこの上なくリアルに体現するものだ――ということを「CHANGES」('89〜'99年)、「NEW HOPE」('00〜'08年)、「AND BEYOND」('09〜'15年)のCD3枚組・計54曲でスカパラ25年史を総括したこのベスト・アルバム(ボックス盤/CD+DVD盤も同時発売)が改めてヴィヴィッドに伝えてくれる。
そして、今作の最後に収録されているのは新曲“The Last”。静謐なピアノの調べから始まり、シンフォニックな高揚の頂へと至るこの曲の展開が、25年の闘いの果てに凛として鳴り響く凱歌のように胸を震わせる。音楽を愛するすべての人に聴いてほしい。 (高橋智樹)