天井知らずの自由の女神たち

tricot『A N D』
2015年03月18日発売
ALBUM
tricot A N D
1stアルバム『T H E』はtricotというバンド像を提示するものだったが、本作『A N D』を聴いて、彼女たちが未知の可能性を色褪せることなく持ち続ける理由がわかったような気がする。

サンバのリズムで踊るロックにあっかんべーをする“庭”、初回盤には変名ユニット・期待外れにも程GIRLの“御尻爆弾”(これが名曲!)を収録など、tricotの代名詞でもある変拍子はスリリングでエモーショナル、そして時に甘い。

そもそもtricotは「たのしそう!」という無垢な瞬発力を持ったバンドだが、komaki♂在籍時に録音されたトラックに加え、Bobo、千住宗臣、刄田綴色など5人のドラマーやH ZETT Mなどが参加した相乗効果により、その自由さのフィールドが広がり、バンドの姿がよりシャープに際立っている。

《馬鹿 やられるもんか/まだ最終兵器のスイッチが/今だ一緒にいこう/君の手を貸して》(“走れ”)と中指を立てつつも「君」を求め、引っ張っていく姿はたくましい。

もはや彼女たちには限界などない。時につまづきながらも、裸足でどこまででも走っていけるような等身大の無敵感。これぞ自由の姿だ。(岡崎咲子)
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on