サンバのリズムで踊るロックにあっかんべーをする“庭”、初回盤には変名ユニット・期待外れにも程GIRLの“御尻爆弾”(これが名曲!)を収録など、tricotの代名詞でもある変拍子はスリリングでエモーショナル、そして時に甘い。
そもそもtricotは「たのしそう!」という無垢な瞬発力を持ったバンドだが、komaki♂在籍時に録音されたトラックに加え、Bobo、千住宗臣、刄田綴色など5人のドラマーやH ZETT Mなどが参加した相乗効果により、その自由さのフィールドが広がり、バンドの姿がよりシャープに際立っている。
《馬鹿 やられるもんか/まだ最終兵器のスイッチが/今だ一緒にいこう/君の手を貸して》(“走れ”)と中指を立てつつも「君」を求め、引っ張っていく姿はたくましい。
もはや彼女たちには限界などない。時につまづきながらも、裸足でどこまででも走っていけるような等身大の無敵感。これぞ自由の姿だ。(岡崎咲子)