シアトル出身の3人組。2年前にファースト・アルバムを出し、これが2作目になる。地元メディアで「シアトルのベスト・パンク・バンド」に選ばれているが、これを単純にパンクと言い切ってしまっていいものか。
その音楽性を一言でいうと、77年から79年ぐらいの間の、いわゆるオリジナル・パンクから初期ニュー・ウェイヴの移行期に英米で無数に誕生したB級バンド群に極めて近い。例えばバズコックス、ワイヤー、999からディーヴォ、フィーリーズ、ディッキーズ、XTCなど、クラッシュやピストルズ、ラモーンズといったオリジネイターたちが切り拓いたパンクの王道から微妙に外れて脇道に逸れていったようなバンドに通じる、チープでひねくれたポップ・センスが炸裂している。アーティスト写真やアートワークを見ても、一筋縄ではいかないユーモアとウイットが感じられる。
ニルヴァーナを生んだ町からこんなヘンなバンドが出てきたのが面白い。2年前のファーストと比べるとさらにとぼけたヒネクレ度が強まっているが、このバンドが最終的にどういう完成形を目指しているのかとても興味深い。(小野島大)