昨年3月にメジャーデビューしたものの、9月にはギタリストが脱退し危機を迎えた夜の本気ダンス。だが、2ndアルバムであるこの『INTELLIGENCE』を聴くと、そんな危機などなかったように前作以上の強靭なサウンドを実現している。新加入の西田一紀(G)が早々とバンドになじんだこと、アニメやドラマのテーマ曲となるシングルを制作し、自分たちをわかりやすくアピールする方法を考える機会があったこと。いくつか理由は挙げられるだろう。だが何より大きかったのは、彼らが自分たちのやるべきことをはっきり見定めていたことだと思う。
バンド名にも現れている通り、彼らはダンスを意識したロックを演奏している。とはいえ、ダンスミュージックのスタイルに媚びてロックのダイナミズムを減らしては元も子もない。ギターリフのアタック感、低く唸るベース、急き立てるドラムによって聴く人を踊らせる――そんなバンドサウンドならではの本気ロック=本気ダンスが、目指すところだ。本作では特に“TAKE MY HAND”の疾走感などでそれは達成されている。とにかく騒ぎたくなる音。(遠藤利明)
本気ロックで飛躍
夜の本気ダンス『INTELLIGENCE』
2017年10月11日発売
2017年10月11日発売