1回歌えば刺さるロックンロール

SUNNY CAR WASH『ティーンエイジブルース』
2018年07月11日発売
SINGLE
SUNNY CAR WASH ティーンエイジブルース
YouTubeで“キルミー”のMVを観て知った1997年生まれ栃木県出身の3人組。一目惚れだった。昨年には6曲収録の『週末を待ちくたびれて』を発表しているが、本作は彼らの初となるシングル。8月に続けて届けられる『ムーンスキップ』と、それぞれ1997枚限定リリースされる。今回の表題曲“ティーンエイジブルース”は、渇いてひび割れたギターを奏でる大らかなロックンロールで、たった一度きりのコーラスをこう歌う。《世界を変えられない僕を/世界も変えられはしないだろう/ギターを売ってしまったなら/もうお前は友達じゃないのさ》と。恐ろしく率直な断絶によって自分たちの居場所を確保する姿が、胸をヒリヒリとさせるのだ。カップリングの2曲も、爆音と刺さりまくる言葉、グッドメロディだけで出来ていて、信頼すべきポテンシャルの高さを伝えている。初期andymoriを彷彿とさせるところもあるけれど、それはandymoriがザ・リバティーンズを引き合いに語られていたのと同じで、たいした問題じゃない。自分たちの生きる時代に全力でロックンロールを引き寄せる、素晴らしいバンドだ。(小池宏和)
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