このリスタートは正解だと思う

江沼郁弥『♯1』
2018年11月07日発売
ALBUM
江沼郁弥 ♯1
ソロアーティスト江沼郁弥としての初のライブであること以外は、何も発表されない状態で行われた9月8日のリキッドルームは、ボーカル&ギターの江沼とサポートのドラム、キーボードの3人編成によるものだった。バックトラックを使用、江沼とキーボードの前にはPCあり。こういう方向に行くのは江沼らしいというか、よくわかる。ただ、打ち込みになってもいい、ギターサウンドじゃなくなってもいい、でも歌ものではあって! 江沼郁弥が生み出した歌詞とメロディがどまんなかに存在する音楽であることから、軸をずらすのはやめて!と、始まった瞬間は心配した。が、1曲、また1曲と、今ここで初めて聴く曲が披露されていくにつれ、「ああ、大丈夫だ!」と嬉しくなった。そこで聴いたのが、ほぼひとりで作ったというこのファーストソロアルバムの曲たちなわけだが、ライブよりもより一層クリアに、言葉とメロディが耳に飛び込んでくる。なお、メロディはより素朴に、より美しくなっているし、歌っていることが何か素直に、かつ前向きになってもいる感触もあり。いいリスタート。(兵庫慎司)
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