ストレート、なのに新触感

ゼブラヘッド『ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック』
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ALBUM
ゼブラヘッド ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック

アルバム・タイトルから連想される、インベーダーのようにウネウネした電子音を切り裂く、ザッカザカのギター・リフとドッコドコ突っ走るドラム。ロック・バンドの発展形とも言えるサウンドも刺激的だけれど、やっぱりこれが大好物! ゼブラヘッドの3年5ヶ月ぶり、通算9枚目のアルバムは、そんな、パンク・ロック/ミクスチャー・ロックの「骨」で勝負しているような仕上がりになっている。その上に、エンターテイナーらしく、様々なアイディアを盛り込んでいる印象だ。

親日家の彼ららしく、今作にも“イチ、ニ、サン、シ”と名付けられた楽曲が収録されているが、他の楽曲からも、日本のエモやメロコアが思い浮かぶところが興味深い。もちろん、パワー感は圧倒的なのだが、コード進行やアレンジは、ますます日本人の耳に親しみやすくなっていると思う。かつてMAN WITH A MISSIONとスプリット盤を出したくらいだから、彼らが日本のバンドに影響を受けたということ? それはわからないが、ストレートなようでいて、このボーダレスな感覚は新鮮だし、ある意味で今っぽい。

また、日本限定ボーナス・トラックでは、E-girlsの“フォロー・ミー”を日本語詞でカバーするという徹底ぶり。この選曲も彼らならアリだし、「やるんだったらここまで突き抜けようぜ!」という、彼ららしいメッセージなのかもしれない。

ユナイトを歌う“ウィアー・ノット・オールライト”もあるが、ライブにウェルカム!なコーラスやメロディも、全編にわたってちりばめられている。なかでも楽しみなのは“オール・ダイ・ヤング”。ほどよいテンポと泣けるメロディは、シンガロングしたら気持ちいいに違いない。最多出演記録を更新し続けているサマーソニックのステージも期待大! (高橋美穂)



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ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』4月号に掲載中です。
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ゼブラヘッド ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック - 『rockin'on』2019年4月号『rockin'on』2019年4月号
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