毎年恒例の新春コンサートの、2019年の映像作品化。今年は東京は日本武道館1月16日、18日の2デイズだった。現段階で手に入る資料には、どっちの日なのかのクレジットがないのだが、18日にWOWOWの生中継が入っていたことと、セットリストが18日のほう(16日とは一部曲が違ったのです)のそれなので、そっちなのだと思います。新春コンサートと夏の野音は、レアな内容にしてくれることが多い
エレカシだが、特に今年はいろいろ特別だったんだなあ、ということを、観ていて思い出した。久々の曲が多かったからではなくて(何曲かあったけど)、ライブ全体のグルーヴみたいなものが、とても生々しく猛々しいのだ。アコギから持ち替えたストラトが音が出なくて困りながらも、かなりの尺にわたって曲を続けようと頑張るも、ついには諦めて曲を止める。どこからやり直すんだろうと思ったら曲の頭からで、お客さん拍手喝采。そのあとも宮本、歌もギターも爆発しまくり──というシーンが、そのまんま入っているのもうれしいし。で、そういう「おおっ」と思う瞬間、それだけじゃないし。(兵庫慎司)