50代ボウイの激しさ再発見

デヴィッド・ボウイ『世界を売った男(CHANGESNOWBOWIEヴァージョン)/アイ・キャント・リード ’97/ステイ ’97』
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SINGLE
デヴィッド・ボウイ 世界を売った男(CHANGESNOWBOWIEヴァージョン)/アイ・キャント・リード ’97/ステイ ’97

デヴィッド・ボウイの未発表音源リリースとなる今作。実はリリースは各形態あって、最初のリリースとなったのは“世界を売った男(CHANGESNOWBOWIE・ヴァージョン)”。これは96年のツアー・リハーサル中にレコーディングされた。リーヴス・ガブレルスのアタックの強いギター・アレンジが特徴的な音源であり、デヴィッドの97年のラジオ特番『CHANGESNOWBOWIE』のために収録したもの。この時、披露された全9曲が4月にやはり『CHANGESNOWBOWIE』としてリリースされる。

さらに“世界を売った男(CHANGESNOWBOWIE・ヴァージョン)”に続いて、なんと同様のレア音源が1週間ごとにリリースされている。この記事執筆時点で“アイ・キャント・リード’97”、“ ステイ’、“ベイビー・ユニヴァーサル’97”が公開されていて、いずれもリーヴスとこの時のツアー・メンバーによるもの。もともとティン・マシーンの楽曲をサントラ用にリメイクした“アイ・キャント・リード’97”はデヴィッドのお気に入りで実は『アースリング』への収録をぎりぎりまで考えていた。“ベイビー・ユニヴァーサル’97”もそうだ。“ステイ’97”は76年の超絶ファンクをさらに激烈モダン・ミクスチャー・ロックへと作り変えたバージョンで、明らかに『アースリング』ツアー仕様のものだったはずだ。このリリースは計6曲まで続き、これがEP『IS IT ANY WONDER?』としてまとめられる。

この4曲についてはリーヴスのギターが際立っており、『アウトサイド』から『アースリング』にかけての非常に実験的で攻撃的だったデヴィッドの活動を如実に伝える音源になっている。特に00年代以降はトニー・ヴィスコンティとのタッグが復活し、その死まで絶賛を呼ぶことになるが、それ以前のリーヴス期も聴き直す価値が多分にあると伝える音源が続いているのだ。 (高見展)



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ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』3月号に掲載中です。
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デヴィッド・ボウイ 世界を売った男(CHANGESNOWBOWIEヴァージョン)/アイ・キャント・リード ’97/ステイ ’97 - 『rockin'on』2020年3月号『rockin'on』2020年3月号
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