約2年前、ギターの八木類が脱退し、4人編成となったチェコによる新体制後初のフルアルバム。重りなんてないと言わんばかりに疾走する冒頭の“摩訶不思議”で《この迷い込んだ/落書きまみれの道僕ら歩いてく/自分らしくあるだけでいい/誰かの真似なんかは悲しい》とリスタートのメッセージを放つ。無理に音を厚くするでもなく、抜けのいい4人だからこその音が貫かれる。やるべきことがより定まったかのように感じる、自由でドリーミーな新生Czecho No Republicだ。約1分半の軽快なインディーポップ“Bye Bye Summer”では《何年たってもドキドキしてる/終わらないでよ 本気で願う》《大人になってもモヤモヤしてる/変われないんだよ 本気で悩む》と歌う。ラストのシンフォニックなミドルバラード“土曜日”では苦楽がつきまとう日々を真っ向から受け止め、《僕はまだ生きていたい そう思った/土曜日》と、音楽と生活が一体となった日常に希望を滲ませる。堂々とした轟音ギターが一体となって、とてもスぺクタクルだ。音楽の持つ果てしない想像力を力強く乗せた音楽が鳴っている。(小松香里)
自分たちらしさとは
Czecho No Republic『DOOR』
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ALBUM