フィジカルアルバムとしては実に5年半ぶり。配信リリースされた19年のミニアルバム『金色BITTER』の7曲も、改めて本作に収められている。坂本九“上を向いて歩こう”や、シュガー・ベイブ“DOWN TOWN”といった日本のポップス史に燦然と輝く名曲たちを独自カバーし、熱いチャントはそのままにストリングスやホーンとともに再録された“勝利の笑みを 君と ~日本サッカーのために~”も収録。以前のウカスカジー作品は、作詞・作曲レベルにおいても外部アーティストとコラボした楽曲が数多く見られたが、本作ではカバー以外全曲がウカスカジーによる作詞・作曲(お馴染みのキーボード奏者SUNNYも4曲を共作曲)であり、ふたりの培われたコンビネーションをたっぷりと堪能できる。音楽×サッカーという共通項のおかげで、ウカスカジーは桜井和寿とGAKU-MCそれぞれが背負った社会的なイメージや役割から自由でいられる。そんなフットワークの軽さと風通しのよさが、ソングライティングにも反映されていることが伝わるだろう。軽やかに、日本のポップスど真ん中へと撃ち込まれる決勝弾だ。(小池宏和)
つまり、奇跡の大逆転も起こりうる
ウカスカジー『どんなことでも起こりうる』
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