2022年はソロデビュー20周年で、そのアニバーサリーツアーのホール編を終え、11月からアリーナ編が始まるタイミングでリリースされる、今年2作目のEP。3曲入りで、2曲を名越由貴夫、1曲を佐藤嘉風と斎藤渉がアレンジ。YUKIの新しい曲を聴くたびに、素晴らしいと思うし、不思議にも感じるのが、作曲は人に委ねているのに、そして書き手が同じわけでもないのに(本作も3曲とも違う)、どの曲も必ず「YUKIのメロディ」になっていること。歌い回しが強力だから、というのはもちろんあるが、それだけではない。複数のデザイナーがいるがカラーがはっきりとある、洋服のブランドみたいな強固な魅力。自己プロデュース能力が高いから、と言ってしまうとそれまでだけど、自分が理想とするYUKIと聴き手が求めるYUKIの間に、ズレがないんだと思う。で、そうあり続けるのって、すごいことだとも思う。20周年記念作品として、シングルコレクションとカップリング+リミックスコレクションが、配信限定でリリースされたばかりなので、その2作とこのEPを入門編にするのもあり。(兵庫慎司)
ずっとYUKIであり続けるってすごい
YUKI『Bump & Grind』
発売中
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EP