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“踊”を手掛けたGiga & TeddyLoidの作曲、“ウタカタララバイ”のTOPHAMHAT-KYO(FAKE TYPE.)の作詞による、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン「ゾンビ・デ・ダンス」の新テーマソング“唱”。ボリウッドとEDMがデッドヒートを繰り広げるかの如きスリリングな楽曲展開を通して、Adoという歌い手の多様なキャパシティのすべてを引き出そうとするクリエイター陣の精緻な意匠もさることながら、この楽曲で何より驚かされるのは、それこそ秒ごとに異なる表情とエモーションを炸裂させるような、Adoの超弩級の表現衝動だ。リリックと楽曲から求められるキャラクターと色彩感を、常に聴き手の期待を凌駕するダイナミズムとともに体現してきたAdo。狂騒と祝祭の寸前で訪れる衒いと逡巡も、その先で渦巻く巨大な熱量と高揚感も、すべてその歌声で一曲の中に立ち昇らせてみせる。およそボーカルというスタイルそのものを批評し刷新するような革新性を、今のAdoはよりいっそう色濃く放っている――という証そのものの楽曲。(高橋智樹)(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年11月号より抜粋)
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