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ライブを観るとアーティストのことを深く知れたり、楽曲のメッセージがより強く聴こえるようになったり――それこそがライブのいいところであり、Conton Candyもそういうライブをするバンドなのだが、今作は音源だけでもまるでライブ会場にいるような高揚感を味わうことができる。“BABY BABY”には、紬衣(Vo・G)自身が銀杏BOYZに救われたように、自分も音楽で誰かを救いたいという想いが溢れている。《君の隣で歌うBABY BABY》という歌詞の通り、本当にすぐそばで歌ってくれているような距離感の近さをいつも以上に感じる。“急行券とリズム”を聴けば観客全員で《“東京”》と叫ぶ光景が目に浮かぶし、《弱かった私のことを救ってくれた日を/きっとこの先、忘れることはないだろう》という歌詞でも、私はライブで大切な曲を噛みしめる瞬間のことを連想してしまう。アルバムをライブアンセム“好きなものは手のひらの中”で締めくくるのも最高。バンドを、ライブを愛するすべての人に聴いてほしい。(有本早季)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年12月号より)
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