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今年の春から秋にかけて、あちこちのフェスやイベントで、何度もサバシスターを観た。そのイベントのジャンルや、傾向や、どの地方か(山口などでも観ました)などに左右されず、百発百中大ウケしていた。バンドを始めたばかりなのが誰の目にもあきらかな(まだ結成2年に満たない)このバンドが、なんでそんなに愛されるのか、よくわかる。自分も一発でやられたので。「自分をこう見せたい、こう思われたい、だからこうする」みたいな意図が、不思議なほど感じられないからだ。ただただやりたいことをやりたいようにやっている、言いたいことを言いたいように言っている、としか思えないからだ。人前に立っているわけだから、なんの意図もないわけがないんだけど、でも相対するとそうとしか感じられなくて、なんというか、心が洗われるような気持ちになるのでした。ちょいラブソング寄りでちょいメロウなこの新曲も、頭に浮かんだことをそのまま書いたみたいな字面で、普遍的なポップソングになっている。強いわあ。(兵庫慎司)(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年12月号より抜粋)
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