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昨年11月に行われた1stツアーでも披露された、今年初リリースとなる新曲。まず、16歳以下のエレキギター世界大会優勝者という肩書に偽りなく、リフもソロも、バッキングでのカッティングに至るまで、そのギターサウンドのインパクトは強烈なものがある。ただ、森 大翔がさらに特別なのは、そんなギターが楽曲を構成する一要素に収まっていること。逆に言えば、曲全体で見ると壮絶なギターさえも突出しないよう特大スケールの曲作りとアレンジが徹底されているということである。また、いくらでもコアな方向へ舵を切れるであろうものを、ド正面から日本の「ポップス」に対峙しているのも印象的。“アイライ”とは「自分が何かを好きであるというエネルギーを外に向けると、愛が返ってくる」という意味を込めたと述べる通りに、その胸中が素直に綴られた等身大のリリックも、このサウンドと合わさることで異様な迫力を伴って響く。このマッシブでハイパーなポップソングがこれからどのように広がっていくか、注視していきたい。(長瀬昇)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年4月号より抜粋)
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